初恋 ページ26
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｢俺、Aに卒業式に告白するわ！｣
祐介がそう宣言したのは6年生の秋だった。
俺は、それが嬉しくて全力で応援した。
俺達の努力のかいもあって、Aと祐介の距離は以前よりどんどん縮まったし、途中で気づいた海ちゃんも援護してくれた。
そして今日が、Aを除いた3人が待ちに待った卒業式。
俺は用事があることにして先に海ちゃんと帰路につく。
式が終わると祐介は真っ先にAの方へ走っていって、手を取ってみんなの輪を抜けていった。
海ちゃんと一緒に靴を履き替える。
この6年間の思い出が走馬灯のように流れた。
転校してきたこと。
南本くんにちょっかいかけられたこと。
Aが助けてくれたこと。
祐介や海ちゃんと友達になれたこと。
初めてドラムを聞いたこと。
とうふをひろったこと。
そして、祐介がAを好きになったこと。
たくさんの輝く思い出に、俺はこの学校を離れることが寂しくなって足を止めた。
横にいる海ちゃんも寂しいのか、切ない顔で微笑んでいて、俺達は顔を見合わせた。
｢あのな、大倉くん、｣
｢ん？｣
｢好き｣
俺達の間を冬を吹き飛ばす暖かい風が吹いた。
｢今言われて気づいたけど、俺も好きかも。｣
｢ほんま？嬉しいわぁ、｣
顔を真っ赤にして俯く海ちゃんが可愛くて、手を繋いで指を絡める。
｢俺と、付き合って？｣
｢うん！｣
俺の初恋はAの親友の海ちゃんだった。
また吹いた暖かい風が、後から聞こえる元気な声を運んでくる。
｢大倉聞いてー！！俺、Aと付き合った！｣
｢声でかい！！！！恥ずかしい！！！！｣
｢Aの方が声でかいわー！！！笑｣
｢聞いて！！俺らも付き合った！！！｣
繋いでいた手を2人の方へ突き出すと、2人も後ろで繋いでいた手を俺達の方へ突き出した。
運命とかわからない。
もしかしたら俺と海ちゃんはこの先恋人でなくなってしまうかもしれない。
でも、この4人の友情はずっとずっと続くと俺の直感が言った。
4人で正門をくぐる。
帰りはやっぱり反対方向で、海ちゃんを祐介に任せてAと一緒に歩いた。
横にいるAはさっきからずっとニヤついていて、俺も釣られて思わず笑ってしまう。
｢さっきからにやけすぎやろ笑｣
｢いやおくらもばーりニヤついてたからな！？笑｣
いつも通り俺の家について、Aに手を振って家に入った。
｢忠義。｣
｢なに？｣
｢手紙来てんで｣
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じょび(プロフ) - tadamomopiさん» ももくらさんやろ！！！IDでわかるんやからね！私も好き！！！ (2018年12月17日 8時) (
レス) id: cab6392b32 (このIDを非表示/違反報告)
tadamomopi(プロフ) - すき！！ (2018年12月8日 20時) (レス) id: dd33592cf0 (このIDを非表示/違反報告)
じょび(プロフ) - ゆうさん» 住野よるさんの作品素敵ですよね！嬉しいお言葉ありがとうございます！頑張ります！！ (2018年8月29日 16時) (レス) id: cab6392b32 (このIDを非表示/違反報告)
ゆう(プロフ) - そうです！！！住野よるさん私も大好きです！！！これからもじょび様の作品楽しみにしております(^^) (2018年8月28日 22時) (レス) id: d221d00b99 (このIDを非表示/違反報告)
じょび(プロフ) - ゆうさん» ゆうさん！コメントありがとうございます！住野よるさんの文学作品のことでしょうか、、、それならとっても嬉しいです！あの作品、とっても大好きで何回も読み返したのを思い出します(> <)意識はしてなかったのですがとっても嬉しいです！ (2018年8月28日 22時) (レス) id: cab6392b32 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：じょび | 作成日時：2018年4月8日 1時
