俺には君だけ。 (ページ1)

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東京・王子大学

俺、永瀬廉(19)。

「永瀬くんのことが好きです。付き合ってください。」

『ごめん。』

大阪から上京して、王子大学に入学して早1年。

東京に来てからよく女の子に告白されるようになった。

理由はよく分からん。

第一、この告白してる人も喋ったことないし…。

「なんで！？私、ミス王子だよ！？私と永瀬くんが付き合ったら絶対、美男美女じゃん！！」

『…ミス王子とか、よく分からんし、、それに俺、君のこと何も知らんから。』

「なら、これから知っていけばいいじゃん！！今、無理に好きにならなくてもいいからさっ！！」

この子は何を言ってるんやろ。

どんなに顔が良くても、中身はカラッポ。

あいつやったら絶対こんなん言わんのに…

『ごめん。付き合えないのには変わりない。』

そう言うと、そのミスなんちゃらは怒って帰って行った。

人って好きやから付き合うんじゃないん？

顔だけで付き合って、何が残るんやろ？

「あーあ、もったいない。ミス王子を振るなんて～」

『紫耀…覗き見かよ。』

告白を覗き見してた悪趣味なこいつは平野紫耀。

入学式の時に話しかけられてから、ウザいときもあるけど何だかんだ一緒にいる。

紫耀は、女の子からすごくモテて顔に似合わないガッチリとした身体のギャップが良いらしい。

…俺が女の子なら絶対、無いけど。笑

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