絡まり、絡まる（∞） (ページ10)

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白と黒ページ10

「あかん、無理や」

ドンっとベットに押し倒して
俺は自分の唇を押し付けた

こんなふうに女を抱くことがあるなんて
自分でもびっくりしてるくらいや
しかも会社の部下に
会うたばかりの女に

めんどくさいやん、社内恋愛
そんなん言うてた俺は
どこいったんや
誰がどう見ても社内恋愛やん、これ
しかも結構レベルの高いほうの
めんどくさいやつやん

「横山課長、これ以上は、、、」

女が、いやちゃうな
周防が、そんなん言うて
はだけた自分の胸元を両手でぎゅっと押さえとる
やっばぁ、めっちゃかわいい
なんなんその女の子らしい感じ
会社におるとき、そんなんちゃうくって
もっとパリっとしてるやん

「なぁ、これ以上、あかんの？」

超至近距離、唇が唇に触れそうな距離で
周防を見つめる
お互いメガネ、邪魔やな
キスするにもあたりそうやもん、それ

自分のメガネを片手で取って
ベット隣のテーブルに置いて
周防のメガネも外そう思て
メガネに両手かけると

「あの、、、恥ずかしいです、、」

そう言うて
メガネを外させへんように
俺の両手を掴む

「邪魔、、、ですか？」

「そうやで、キスするんに邪魔や」

それに、メガネ取った顔も
見てみたいしなぁなんて
合コンでも言いそうなベタなセリフを言いながら
周防のメガネを半ば無理やり取って
俺は度肝を抜かれた

「な！おまっ、なんやねん
　めっちゃ美人やん！」

メガネを取られて
パシパシと２回大きくまばたきした周防
こんなおっきかったんやいうくらい
目がおっきくて
しかもえらい長いな思てた前髪も
寝てるせいで全部後ろに流れたら
めっちゃキレイな顔がそこにはあって

「まつげ、なっが！」

「そ、、そんなことないです」

「しかも待って？これ、度入ってへんやん」

瓶底みたいに分厚いメガネは
どんだけ視力悪いねんって思ってのぞいてみたら
ほんまに瓶底みたいになんも度が入ってへんくて
ただただ目を小さくするためのアイテムいうんが
よーくわかった

なにこれ
なんのためのメガネなん？

「邪魔、、、なんです」

「なにがぁ」

「他の人」

意味がわからんくて
ちょっとおどおどしとる周防の口から
何が出てくるんか
こっちがどきどきして待ってるっていう状況

「横山課長だけ見ていたいのに
　他の人に言い寄られても困る、、、から」

ものっすごい告白をされて
今度は俺がパシパシと
大きくまばたきをした