☆ のんびりいこうよ ２ （∞緑） ☆

困りん坊１名 ページ6

「そんなこと、今言われたって」

「まぁ、たしかにせやんな
　こんな病院で告白されても困るの
　あたりまえか」

「いや、そうじゃなくて」

「退院したらもっかい言うわ」

「だから、そうじゃなくて」




告白されたこと、うれしくないわけない
もうほんとに
信じられないくらいうれしい



夢で見ていたシーンが
妄想でしか思い描けなかったシーンが




今、ちょっと思ってた場所とは
だいぶ違うけど
「病室」というなんともシュールな場所で





現実になってる







でも、ここまでくる過程が
どんなことになっていたのか




なんで別れることになったのか
だいたい、かなえちゃんが
あのあんなに大倉を大好きなかなえちゃんが



すんなり別れたなんて
信じられない




「あのさ、大倉」

「ん？」



いつもの「ん？」の顔


この表情が好きで、好きすぎて
無駄に大倉を呼んで、いつも怒られてる私




仕事仲間としての関係が崩れたら
この表情も見れなくなるなって





大倉の知らないところで
何回泣いただろう





「聞きたいんだけどね、聞きたくないの
　大倉とね、どんな形でも離れたくないの
　気持ち、わかってって言ったら
　無理？」




これが１番素直な気持ちだった






私にとって何よりも嫌なことは
大倉と離れること




私にとって何よりも優先したい気持ちは
いつもこれ１つ






「無理やな(即答)」

「っ！！ はやっ！！」

「考える必要もないわ、無理やわ」

「なんでよ、もうちょっと考えてよ」

「怖いって思ってるんやったら
　大丈夫やから、まかせて」

「、、、全然大丈夫そうじゃない」





もー、乙女心っちゅうか
おばさん心は厄介やなぁ



そんな失礼なことを言いながら
大倉が元いた椅子にまた座って




私のグーって力入ってた
ベットの上の両手



上から大きなきれいな手で
ふわっと包んで





「Aが本当に大好きやから大丈夫
　今と関係が変わっても

　ずーっと俺ら一緒やろ？」





にこーってかわいく笑って



私の１番聞きたかった言葉を言って




大倉は、な♪と
小首をきゅっと傾げた

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