☆ のんびりいこうよ ２ （∞緑） ☆

気付けばこうで ページ26

大倉はみんなに
ポツポツと話し始めて



「最初は、かなえから電話あって
　もう１回会わないかって言われて
　
　ずっと断っとって」




Aに悪いし
もう気持ちなんてないし



だからずっと断ってたし
そのことは誰にも言ってなかったらしい



「そのうち、ぱったり電話なくなって
　あんなしつこくかけてきてたけど
　あきらめてくれたんかなって
　ちょっと油断してん」




でもかなえちゃんはあきらめたんではなくて
作戦を変更しただけだったって
大倉はうなだれてる




「昨日、ゆうくんと飲みに行ったのは
　ほんまのことやねん
　
　ゆうくんがへべれけに酔っぱらって
　送りながら家まで行って

　夜も遅くなったし
　ゆうくんちからのほうが
　今日の最初の現場、近かったから
　そのまま泊まろうって思っててんけど」




煙草がなくなって
私との電話を切ったあと
深夜にコンビニに行ったんだという




「そしたらそのコンビニに
　かなえがおって」



近くの公園でゆっくり話そ
そしたらもう連絡するのも
忠義のことも
ちゃんとあきらめるから



「そうやって言われて
　断ってんけど、、、」



Aちゃんと付き合ってるんですってね
聞いたわ、記者の人から
ずいぶん仲がいいみたいね



「そういいながら見せられたんが
　俺とAがキスしてる写真で」




いつ撮られたのか
どこで撮られたのかわからない
私と大倉がキスしてる写真を
かなえちゃんは大倉に見せてきたらしい



「すっごい顔もはっきり写っとって
　そんなん週刊誌に出てもうたら
　A、大変なことなるって思って」



ばれてもいい
雑誌に載ってもいい
事務所にも言うてるんやから
でも、これはあかん
顔がはっきり写りすぎや



「そう思ったら
　かなえの言うこと
　聞くしかなくなって」





近くの公園に行ってん

かなえがくれた
缶コーヒー
飲んだとこまでは覚えてんねん




「でもそこで急に眠なって
　気づいたらかなえの部屋で
　上半身、裸で寝とって」




隣には妹のひびきちゃんが裸で寝ていて
びっくりして
声も出ないくらいびっくりして



「それが今から１時間前くらいの話で
　起きて、かなえの家
　飛び出して
　旬からの着信に折り返したら
　こんなことなってて」




新聞の妊娠の見出しと一緒についてた
大倉とひびきちゃんがベットで寝てる写真




それは
今さっき撮られたもんだと

大倉はそういった

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