事務局恋愛 (ページ6)

今日:2 hit、昨日:2 hit、合計:5,591 hit

６ページ6

い～～や～～～
やっばぁ！
なんだこれ
スーツか？
スーツの破壊力か？これ

ある意味この人と２人って
おいこら、おい！
地獄だろ！！
死んだ渡辺とはまた違う地獄！
(死んでないけど)

やっべやっべ
あんまりじっくり見れない
かっこよすぎて

「あ、こちらやんね？
　田辺さん」

スススっと
物で溢れかえってて
狭い受付の中の
机の間を抜けて
賢ちゃんと言われた男性が
私の前まで近づいてくる

「秋山院長から
　一緒に働く子やからて
　紹介されてました
　はじめまして
　川西と言います」

よろしくお願いしますと
綺麗に右手を差し出されて
あ、っとびっくりしながらも
右手を差し出すと

ふんわり握手してくれた

「ほら、何ぼ～っとしてんねん
　お前も自己紹介せぇ」

ゆずるにどんって
後ろから押されて
いつもだったら
てんめぇ、何すんだ、こら！
やったんぞ！って
殴りかかっていくとこなんだけど

目の前にいる
川西さんがまぶしすぎて
そんなこと全然できない
っていうか
できそうもないっていうか
いや、できない、絶対

やーだー
私ったら
腐っても、オ・ト・メ♪
うふっ

「あ、いぇ～っと」

「いぇっと？(笑)」

「あ、いえ、あの
　ええぇぇぇっと」

もたもたしてると
ガンっと私にぶつかって
横から誰から現れて
は？と思ってみてると

「新人の春日井ともこです
　独身です
　彼氏もいません
　前世から好きでした
　付き合ってください」

ともこがお辞儀しながら
選んでください
よろしくお願いします
みたいに
手を差し出していて

いや、ちょっと待って
その前に
突っ込みどころ多すぎて
渋滞！！
いろいろ渋滞してる！！！！

「あれ？秋山さんに聞いてんけど
　ともちゃん
　山名と付き合うてんねやろ？」

「ちっ、秋山め
　くっそ余計なことを
　いや、付き合ってましたけど
　今別れました、フリーです
　どうぞよろしく」

「あ、フリーなんや？
　ほんなら、こちらこそどうぞよろしく
　言うかぁ」

笑いながら
パシっとともこの手を叩いて
ちゃんとノリツッコミ

かたそうに見えたけど
見かけによらず
おもしろい人なのかもしれない

「ともちゃんにAちゃんな
　俺も好きに呼んだって」

これから末永くよろしくと
川西さんが
にっこり笑ってみせた