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『車？』
「そう、借りてきた」
…よくよく見ると
『あれ？これ、うちのおかんのやつやんな？』
「そ、綾野さんの」
『人に車貸すやなんて、珍しい』
「ん？普通にええよって言ってくれたで？むしろ電車やったら色々大変やろうからって」
『へぇ…』
なんとなく、ふに落ちん理由やなって思いつつ、そういや昔から関ジャニん中で亮ちゃん推しやったな、と思い出す。
車を走らせる亮ちゃん。
でも、向かうのはうちの家やなくて…
『あれ？どこ行くん？』
「んー？ちょっと寄り道…あ。綾野さんにも許可もらってるから」
そう言って向かってるのは池田方面で
どこ行くんやろーって思いながら景色を眺める。
しばらくして着いたのは山ん中。
『ここって…』
着いた先は五月平の展望台。
穴場で意外と人が少なくて、大阪におったときみんなでよく来たところ。
「ほんまは摩耶山にでもって思ってんけど、少し距離あるし…懐かしいやろ？」
そう言いながら亮ちゃんは車を降りる。
そして助手席の方に回って、ガチャっとドアを開けた。
促されてわたしも外に出る。
スッと差し出される手
「…手、繋ぐん嫌？」
伺うような目でわたしを見る亮ちゃん。
『…いや、やないけど…』
おずおず手を握ると、少しホッとした表情を見せた。
そして、静かにゆっくり歩き出す。
じゃりじゃりと、足音だけ響く。
わたしたちの他にもちらっと人がおるけど、暗いからあまり気にならん。
『わ…！』
久しぶりにここから見る景色は、あれからほんの少し光が増えたような気がした。
今住んでるとこに比べるとそりゃ劣るけど、でも、思い出がいっぱい詰まった場所やから…
『…懐かしいなぁ。みんなとよく来てたもんね、ここ』
そう言って、亮ちゃんを見ると、バチッと目が合う。
真剣な顔した亮ちゃんと。
そういや、喧嘩してたんやったな、なんて今更思い出すわたし。
「A、ごめん。ほんまごめん…俺がちゃんと話を『ちょっと待って』
朝の電話からずっと謝ってばっかりの亮ちゃんを制して
「え」
亮ちゃんの顔が強張る。
『あ、そんな顔せんでもええよ、わたしも亮ちゃんに謝りたいねん』
「え…謝る？」
首を傾げる亮ちゃんに、昨日と今日考えてたことを伝えようと口を開いた。
ーーーー
これももうすぐいっぱい…！
評価してくださいー(´；Д；`)
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でんきゅう(プロフ) - りょんさん» コメントありがとうございます！嬉しいです(^ ^)今ちょこちょこ書いてます！もうしばらくお待ち下さい！頑張ります(*^^*) (2020年3月14日 0時) (
レス) id: dae04a24ed (このIDを非表示/違反報告)
りょん - このお話楽しくて何回も読み返しちゃってます！！更新していただけるのを待ってます！！ (2020年3月5日 16時) (レス) id: a0566aa22a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：でんきゅう | 作成日時：2019年10月21日 5時
