撮影 1 ページ21
錦戸side
「なぁ、タケちゃん」
武「はい？」
「Aって隙ありすぎるよなぁ」
武「まぁ、なんせAさんですから」
「よなぁ…ほんでどうにかならんかな、あの誰でも受け入れる性格」
武「それがAさんの良さですからね…」
2人でため息をついた。
話中のAは、カメラテストをしてる。
カメラテストなのに、表情がもうAではなく、役の女の子やった。
思わず息を飲む。
「…タケちゃんが心配なるのわかるわ。こんなん毎日見てたら、Aやなくなるかもっていう恐怖、当たり前やな」
目の前のAは所作も違うし、表情すら違う。
そこにいるのはAAではなく、大野ふみ。
鳥肌が立つ。
すぐにでもカメラの前に走っていって目を醒ませたい、そう思うくらいで、内心すごく焦ってる。
カチンコが鳴り、カメラテストが終わった。
武「錦戸さん？大丈夫ですか？」
「……大丈夫、よな？Aは」
武「今日は大丈夫です。錦戸さんがいますから」
監「じゃあ本番、よーい」
カチン！
ふ『…柿？これ、どうしたんですか？』
暁「………べつに」
ふ『、、もしかして、吾郎さんからの差し入れですかね？今度お返ししなきゃですね』
暁「ーーーさっきの」
ふ『え？』
暁「さっきの軟派そうな奴は誰だ」
ふ『軟派…あ、えっと、たまたま学祭の実行委員で一緒になった人で、恋愛の相談をうけてただけです…！』
焦りつつ、暁を気にする素振りを見せながら
ふ『そ、それに女友達みたいな感じで話しやすいというか…だからあのハグも友達みたいな感覚で』
暁「解せん」
ふ『え…？』
暁「何故恋人である俺は殴られて、あいつの抱擁は許される？」
ふ『いやいや、何言っ…』
後ろから静かに、ギュッと抱きしめられる。
ふみの表情は驚きから恥ずかしさに変わっていき、困惑していく。
ふ『や、やめてください！！』
ドンと押しのける。
ふ『ふざけてそんなことするの、困るって…』
暁「…そんなに嫌かよ…悪かったな」
ふ『ーーっ！』
振り返るが、すでに部屋を出て行った後。
切なさが残る雰囲気が漂う。
カチン！
監「カット！！オッケー！」
ホッと一息つくスタッフ。
Aはーーー、そう思い彼女をみるとハッとした表情をして、勢いよくこっちを見る。
そして、ホッとした表情。
それを見て俺も胸を撫で下ろす。
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でんきゅう(プロフ) - りょんさん» コメントありがとうございます！嬉しいです(^ ^)今ちょこちょこ書いてます！もうしばらくお待ち下さい！頑張ります(*^^*) (2020年3月14日 0時) (
レス) id: dae04a24ed (このIDを非表示/違反報告)
りょん - このお話楽しくて何回も読み返しちゃってます！！更新していただけるのを待ってます！！ (2020年3月5日 16時) (レス) id: a0566aa22a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：でんきゅう | 作成日時：2019年10月21日 5時
