8人目の彼女は性別迷子∞yellow① (ページ32)

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斎「あの、ちょっとだけ時間いいですか？」

武「あ、じゃあAさん先に車行ってますよ」

『ん、ありがと！』

斎「あ！もう移動？」

『いや、このあとメンバーとなので遅れても大丈夫です』

そういうと、斎藤さんは申し訳なさそうに眉を下げた。

斎「時間取らせて申し訳ない。ちょっと歩きながら話そうか」

一緒にエレベーターの方へ向かう。

斎「あのさ……」

『？』

なかなか、続きが出てこず思わず見上げると、斎藤さんとバチっと目が合った。

斎「ーーーっ、ごめん」

パッと顔を逸らし、明後日の方向を見る斎藤さん。
その顔はほんのり赤い。

『…大丈夫ですか？』

斎「いや…ごほん、ちょっと待って」

『んんん？』

エレベーターが到着してそれに乗り込む。
わたしたち2人しかおらず、とりあえず地下のボタンを押して…
斎藤さんは二回深呼吸したかと思うと、ようやくこちらをみて口を開いた。

斎「キモいかもしれないけど、本当に天てれのときからファンでさ、実は関ジャニのライブとかも行ったことあって…毎回撮影の時もAさんがいなくて、他のメンバーには申し訳ないんですけど、ちょっとガッカリすることもあって」

『え！ほんまですか？！さっきのめっちゃ社交辞令やと思ってました』

斎「そんな！社交辞令なんか言いませんよ！！リアルガチで、ファンです」

『素直に嬉しいです！ありがとうございます！！』