8人目の彼女は性別迷子∞yellow① (ページ15)

今日:1 hit、昨日:18 hit、合計:41,487 hit

2 ページ15

.

『うーん…髪乾かす前に、この部屋どうにかしたいんやけどなぁ』

亮ちゃんの家にちょいちょい来てるけど、毎回感心してまうほど部屋が散らかってる。
ゴミがあって汚いとかやなくて、物がぐちゃぐちゃ？
やで、毎回整頓してるわたし。

『ちゃちゃっとやったろ』

タオルを頭に巻いて雫が落ちないようにして、部屋の片付けを開始した。

「A～上がった…よ、ってめっちゃキレイになってるやん！！」

頭をガシガシしながら出てきた亮ちゃんは目をキラキラさせてわたしを見てる。
毎回そんな反応してくれるから、片す甲斐があるよね～

『あったところに戻せばいいだけやのにー』

そう言ってやると “ ごめんごめん ” って笑う亮ちゃん。
片す気ないやん！笑

「って、A髪乾かしてないやん。ほらこっちおいで」

キレイになったソファーにドライヤーを持った亮ちゃんが座り、足を広げる。
どうやら、足の間に座る感じ？
言われた通り足の間に行き、床にぺちょんと座る。

ブォーッとドライヤーから温風が。
わたしの髪を軽くかき混ぜながら器用に乾かしていく亮ちゃん。
人に乾かしてもらうのって幸せよなぁ。
目を閉じてされるがままになってると

「スキあり」

ちゅっ

まさかのキスでビックリして目を開けると、してやったりな顔。

『ビックリするやん！』

「んー？目閉じてるからちゅーして欲しいんかと思って♡」

『ちゃうわー！』

もうっ！って怒ってもへへへって笑うだけ。

「よし、次俺ー！A乾かしてー」

『はいはい』

普段と違う空気に照れ臭さもあるけど、なんか心が満たされる。それが付き合うってことなんかなぁ。
そんなこと思いながら、わたしも亮ちゃんの髪を乾かした。