8人目の彼女は性別迷子∞yellow① (ページ12)

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「付き合ってきた子にはほんま申し訳ないことしてるって思うねんけど、そうでもせんと、俺も辛くて」

『そっか……今も、好きなん？』

「俺は今もめっちゃ好き。好きって程よくアピールしてるつもりやねんけど全く気付いてくれへんねん」

それを聞いて考え込むA。
気付いた…よな？
え、どっち？

Aは俺を見てまた俯く。
それを数回繰り返したあと、意を決して口を開いた。

『亮ちゃん…ごめんけど、』

「……」

『わたしに恋愛の好きという気持ちはどういうものかというのを教えていただけんでしょうか…？』

恥ずかしそうに目を泳がせながらそう言うA。

「え……？」

思わず目を見開く俺。

あぁ……
そうやった、こいつは恋愛してこんかったんや。
気付くどころか、こいつは……

そう思ったら、なんかもう笑えてきた。

「牽制球どころやないやん」

『え？え？なに？』

「いや、こっちの話。そっか、そうやったな。Aは今まで彼氏おったことないんやもんなぁ？」

『やって！周りにみんながおって、たくさん助けてもらってきて…なんてゆーの？イケメンで気遣い上手な男の人がまわりにたくさんおったらさぁ必要性を感じん…というか』

「へぇ。俺らのことそう思ってたんや？」

ニヤニヤしながら頬杖ついてAを眺めると、顔を隠し抗議する。

『とにかく！わたしに彼氏できひんかったのは亮ちゃん達のせいやからな！今更この歳になって焦ってんねん！！ほんま責任取ってもらいたいくらいやわ！！』

「責任…か」

そう言われていい考えが思いつく。

「……なぁ、提案があんねんけど」

『なによ、提案って』

「Aは恋愛の好きを知りたいんやろ？」

『うん』

「じゃあ俺と付き合ってみようや」

『え？！』

ーーー
こんな亮ちゃん嫌な方いるかも…
ごめんなさい_(:3 」∠)_

でんきゅう
2019/08/07