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あの後すぐ会社に電話して、事情を話して急いで会社に向かうと、なんとか1時間遅れで出勤できた。
会社の更衣室で、急いで事務員用の制服に着替えて、
小走りでオフィスに向かう。
「うわぁ!!」
『わっ!!』
バサッッ........!!!
途中の、曲がり角。
私が急いでいたそのまんまのスピードで、反対から歩いてきた誰かに衝突。
と同時に、相手が何か資料のような紙の束を落とした音。
「ご、ごめんなさい!!」
やばい、やってしまった.....
ダメだ、今日は過去イチついてない日だ...
相手が落とした資料は、床一面に散らばってしまっていて、頭を下げた勢いのまま拾い集める。
『あ、あの...こちらこそ、ごめんなさい』
「いえ、私が前見てなくて!って....、え?」
顔を上げると、ぶつかった相手は、
『もう元気そうで、良かったです』
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ふわんと微笑んだ、さっきの優しい彼。
「あ........、あの、先程は、ありがとうございました!ごめんなさい、私、眠ってしまったみたいで.....」
『ぜんぜん!無理したら、あかんよ?』
「.....はい、ありがとうございます。」
男性と会話するのは、やっぱり緊張する
私より頭ひとつ背の高い彼は、私の目を見て話してくれるのに、私は上手く目を合わせることが出来ない。
絶対コミュ力ない人って思われてるよね....
「あ、!資料本当にすみませんでした!」
『大丈夫ですよ!僕も拾います!』
「ほんとに...... すみません....」
わたわたと資料を集め始めると、彼も一緒に拾ってくれた。
私のせいなのに、本当に優しい人だな。
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作者名:みるく | 作成日時:2024年1月3日 15時