仮面の下を見せてよ

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Aside

クイズ大会終了後、まだまだ帰る時間に余裕のある私たちはそこらへんにあったお菓子をつまみにしてまたもや駄弁っていた。すると隣にいた彩加さんがおもむろに話しかけてきた。

山森「Aちゃんってさ、出会ってからずっと思ってたんだけど顔立ちは整ってるしものすごく肌綺麗じゃない？化粧水とか何使ってるの？」

『えっと…無印良品のものとか適当に買ったものしか使ってないです…」

山森「えっそれでそんなに肌綺麗なの！」

彩加さんはすごく驚いていて、私は訳が分からなかった。あんまり美容とかに興味はなくて、昔お母さんがこんなの使ってたな〜というのを使っているくらい。
自分の肌が比較的綺麗だとも思ったことがなくて、すこし嬉しくなった。

山森「まだ動画では顔出ししないけど出したら絶対にみんなにもかわいいって言われるから！」

『…なんか恥ずかしいですね』

今の私の顔はすこし赤くなっているだろう。こうも褒められると恥ずかしい。

山森「そーいや、AちゃんはSNSでも顔出ししないかな？」

彩加さんがTwitterで顔出しをしているのは見た。とても美しくて、つい何枚か保存してしまった。絶対本人には言えないけど。

『うーん、顔が割れるのが怖いんですよね。動画だと動いてるので尚更なんです』

山森「わかるわかる。動画だと一挙一動全てネットにあがるから怖いよね〜」

『なんで、このことを聞いてきたんですか？』

彩加さんが突然聞いてきた意図が読めない。目の前には少し悪い顔をした彩加さん。何か嫌な予感がする。

山森「いや、Aちゃん可愛いから自撮りしたいしアップも凄くしたいんだけど、そこのところどう思ってるのかな〜って。」

なるほど。それで聞いてきたのか。

『自撮りは全然大丈夫ですよ。むしろ私も撮りたいくらいです。アップは……』

少し考えてから私は続ける。

『…アップは、目まで出すのなら許容します』

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