我血を欲す* 【文スト】【吸血学パロ】

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チクタクと時計が暗い部屋で鳴り響く。
部屋に明かりが差し込んでない分朝ではないことが言えるのだけれど




『…………最悪っ太宰さんの隣で寝落ちとは』




隣で横になっている太宰さんを見てから自分の中にある記憶が途切れていることに気づき悪態をつく。



｢云ってくれるね｣




すぐ返事が隣から返って来たことに驚きと焦りを感じた途端汗が止まらなくなる。




『あ、いや、その』



｢中也、私は＿＿＿＿｣





どうやら寝言の様だったその事に安堵しつつ布団から出ようと試みるが体を起こすまでが限度だ。






動かせなかった状況よりはましだけど、と考え込むと起こした体を布団へ倒れさす。
反動でベッドが軋む音がしたがきには止めない
ベッドが動いたせいか苦しそうに唸ってから





｢んん…………好きになれ｣





再び太宰さんの寝言が炸裂する、どんな夢を見ているのかと気になりつつ自分の中の違和感に気づく




モヤモヤとした気持ちが湧き出るように埋め尽くし、太宰さんを見ると共にチクリと胸の痛みを感じるようになっていた。




その正体を探るように寝起きの頭をフル回転させる



最後に聞いたセリフ【寝ろ】この言葉を聞いてから私は寝落ちしたのではないか
ならば【好きになれ】という言葉もそうではないのかと最悪なケースが想像ついた




『うわぁぁあぁああ……』




これは絶対太宰さんにバレてはいけないと思いつつ目を強引に閉じ、寝ようとするが
好きな人が隣にいるため心臓が爆発しそうな勢いで脈を打ち、寝れない状況を作り出す




▽好きでもない人を好きになってしまった

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