貴様らとっくに両想いだからな！？[２]【天祥院英智】 (ページ41)

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－You Side－

それから、海から真っ白い砂浜を挟んだところにある堤防に座った私たち。

『綺麗……』

夕日が茜色に空と海を薄塗りしていて、すごく神秘的。
久しぶりに夕焼けの海を見た気がした。

海に見入っている私に、英智くんは口を開く。

「……この前、UNDEADと強化合宿で南国に行っただろう？」

そんな声がして横を向けば、視線がぶつかって目が合った。

軽く記憶を遡り、そのままこくりと頷く。
その合宿ではあんずちゃんが付き添い、私は行ってはいないのだけど。

「そこで夜の海を見たんだ。予想以上に綺麗だったから、Aちゃんにも見て欲しくてね」

まあ僕が見て綺麗だと思ったのはここの海じゃないんだけど、と苦笑しながら付け足す英智くん。

『ん～、英智くんが見た海がどのくらい綺麗だったのかは分かんないけど、ここも十分綺麗だと思うよ。
……英智くんはそう思わない？』

「君が綺麗だと思うなら、僕もそう思うよ」

『なんだそれ～』

英智くんの迷言(？)に思わず笑みがこぼれる。

『いつか英智くんとその南国の海も見てみたいなぁ』

「じゃあ、明日の放課後にでも見に行こうよ」

『それは流石に無理じゃない……？』

たまに冗談でぶっ飛んだことを口にする英智くん。

……今回に関してはだいぶ本気な顔をしているけど、多分これも冗談で言っているはず。うん。

「別に無理だなんてことはないさ。

君が望めば、僕はどこにでも連れて行くから」

……そんな言葉に不覚にもキュンとしてしまう。

彼が言うと非現実的でも何でもないから、そこが良い意味で怖いところだ。

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