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「生川高校のボランティアの方から差し入れいただきました!」


色々な種類のフルーツのアイスバーがすごく美味しそう…

アイスボックスを持って、選手達に行き渡る様に渡していく。


「真白、アイス選んでもいい…?」

「ごめん、音駒の方に行かないと!
白福先輩からもらって」

「え……ちょっ!」


私よりも白福先輩から貰った方がいいだろうと思い、光の速さでその場を離れた。

少し離れてゲームをしている男の子に声をかける。


「アイス、食べないの?」

「……え、えっと…」

「好きなの選んで?」

「じゃ…りんごで…」


と食べながらゲームを始める。

確か…セッターの孤爪くんだったかな?


「アイス食べながら、ゲームするのお行儀が悪いよ?」

「……ごめん」


素直にゲームを閉じて、ゆっくりと食べ始める。

私も残っていた最後のアイスを取り出して口に咥える、
シャリっと冷たくオレンジの甘酸っぱい味が中に広がってとても美味しい…


「孤爪くんがやってるゲーム、うちの弟もやってたな」

「そ…うなんだ」

「うん、一緒にやったんだけど。私弱くて」


私が話すと孤爪くんは少しテンポが遅れながら話してくれた。

話が進んでいくにつれて、ゲームの話になると少し饒舌になる孤爪くんに思わず笑ってしまう。


「研磨とAちゃん、珍しい組み合わせだな」


その場がパッと明るくなる様に夜久さんが話しかけてきて、隣に座ってアイスを頬張る。


「Aちゃんのオレンジ?」

「はい、オレンジです」

「ひとくちちょうだい?」

「いいですよ」


自分の食べていたアイスを差し出した。

夜久さんは少し頬を赤ながら、「いただきます」と言ってひとくち食べる。


「美味いな、俺もオレンジにすれば良かったな」

「夜久さんのはグレープですか?」

「お礼に食べる?」

「え、いいんですか?」


「真白」と食べようとした瞬間に赤葦に呼ばれた。


「雀田先輩が探してたよ」

「うん、今行くね…」


孤爪くんと夜久さんに挨拶をして、その場を離れた。


「あまり真白にちょっかい出さないでください」

「出してるつもりはないけど…?」





夜久と赤葦が目で火花を散らしながら、

横目で見ている研磨は『こわっ…』と思いゲームを再開した。




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作者名:るあ | 作成日時:2024年3月7日 23時

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