第2話 ページ4
☆
とある数日のことだった…
新しい友人と共に帰宅する姿や部活歓迎と賑わう放課後…
じぃじが風舞高校で「弓道部」を復活させると張り切っていた。腰が痛い筈なのによくやるよ…
そんな私も弓道部に入部するつもりで心が躍る。
「頑張るぞ…」
スクールバッグを持って弓道場へと向かった…
弓道場へ着くと沢山の人が溢れていた。袴や弓道等の憧れ、弓道部が中学は少ないために高校部活で上位に入る部活なのだ。
思ったより女子が少ない、女子中出身の私からすると少し寂しい…
「あれ、貴方…もしかして…」
「去年の中学全国大会1位の春日野Aさんじゃありませんか…」
「何故、風舞高校…?強豪なら他にもあるのに…」
「え、えっと…」
「「メッハー!!」」と同時に謎の挨拶に黄色い声が弓道場に響く、可愛らしい見た目をした男の子に目つきの怖い男の子が入ってきて辺りを睨み散らかす
そして…
「亮平、カバン返せって」
「嫌だー」
と最後に鳴宮と背の高いワンコ系男子も入ってきた。同じクラスの竹早が弓道部の部長。
弓道部についてじぃじ(トミー先生)と竹早の2人から説明を受ける。目を輝かせる人やぼんやりと聞いている人がまちまちだった…
「それでは経験者による射義を引いて貰おうかの!そこの鳴宮湊くん、ちょっと引いみてくれんかの?」
「えぇっ!」
「グッジョブ…」
「無理です。俺はもう半年以上、弓を握ってないです」
一瞬辛そうな表情を見せる鳴宮、竹早達に丸く収められた彼は的前に立つことになる…
まるで彼が弓を引くのを待っているかの様に…
弓道でのお作法を鳴宮は淡々とこなし綺麗な射型を保てていて、彼が経験者だと物語っている…
でも、その射は的に当たらなかった…
だって彼は……
「直っていなかった…」
今にも消えそうな声で呟いた彼を見るのはあまりにも残酷だった…
弓を引くも的に当たらなかった…
周りが説明を受けている中、更衣室に向かう鳴宮を小野木が追いかけて揉めている姿が見えた。
「もう俺は弓引きじゃない!!」
帰っていく鳴宮…
「竹早くん、もしかして彼は…」
「早気です…」
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作者名:るあ | 作成日時:2023年2月19日 10時