【鬼滅の刃】修行の合間に茶菓子はいかが？【短編集】

強く　その２ ページ7

『ど、どうして……？
私知ってるよ。鬼と戦っているんでしょう？それなら一人でも戦う人間は多い方がいい。わたし修行でもなんでも頑張るから…！』





悲「駄目だ。」




『っ！… どうして？』





悲「鬼狩りをする隊士のほとんどはすぐに殺されてしまう。もし任務が終わったとしても重傷を負って帰ってくる者も多い。 私はAにそんな道に踏みこんで欲しくない。それだけだ」




『でも…でも、行冥さんはたくさんの人を守ってきたんでしょう？ ずっとずっと頑張ってきたんでしょう？ 私だって、孤児だったところを行冥さんに育ててもらったもの！私だって行冥さんにこれ以上傷ついて欲しくない……！』



ぐっと握りこぶしを作ると私の目から涙が溢れる




『この村に引き取ってもらう前に沙世から聞いたの…。 行冥さんは濡れ衣を着せられて捕まったって……
沙世はずっと謝りたいって言ってた。
だから私も行冥さんに何かしたいの。それだけなの…！』




悲「A………すまない…」



見ると眉尻を下げて困ったような、悲しいような顔をした行冥さん。



悲「いいかA。私はお前が元気に生きていてくれればそれでいい。 それだけが私の願いだ。 私には何もしようと思わなくていい。」


そう言われ優しく抱きしめられる






悲「A、強く生きてくれ。」








『うぅ…行冥さん……』









行冥さんはその後、私の気が済むまで側にいてくれた。








夜になって、村の外から何やら大きな音が聴こえたがそのまま眠りについてしまった









翌朝起きて村長の元へ行くと、鬼狩り様は昨夜鬼を退治して早朝にはもう村を出てしまったと言う





行冥さん

いつかまた会えたなら

たくさんお礼の言葉を言おう

行冥さんの好きな食べ物をつくってあげよう









『行冥さん 私、強く生きるよ。』





誓いのようにそう言った

勘違いなんかじゃ　【不死川玄弥】→←強く　その１【悲鳴嶼行冥】　(恋愛要素なし)

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