＜赤髪の白雪姫＞ ゼン殿下の側近2

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イザナ
(…ラジがあの娘を欲しがれば手っ取り早くゼンが手を出せない。
他国にいつでもやれると思ったが何故ここまで言って話に乗ってこない…？)

　イザナもA同様、考え込んでいた

A
(…白雪さんを追い出したいのかしら。)

イザナ
「何か会えない理由でも？」

　図星のラジはわかりやすく動揺する

ラジ
「……い、いや…
　白雪どのはゼンどのが婚約者にと考えている相手だと聞いたのでな。」

ゼン
「……」

イザナ
「……」

木々
「……」

ミツヒデ
「……」

ハルカ侯爵
「……」

A
「婚約者…？」

　ラジの衝撃の発言に皆、言葉を失う

ゼン
「…ちょっと失礼。」

　ゼンはラジの腕を掴み、城内へと入っていく

ラジ
「ゼ、ゼンどの。どこへ。」

ハルカ侯爵
「今の発言は……」

イザナ
「気絶しそうだね。……A知っていたかい？」

A
「…いいえ。全く。ゼン殿下からそのようなお言葉を聞いたことはございません。」

イザナ
「そうか。婚約者…ねぇ。」

A
「……」

A
(…どうする。ゼン。
この場での弁解の仕方次第で今後の白雪さんの立場は危うくなる。
イザナ殿下が行動をする前に、城内に居づらくなる可能性がある。)

　ゼンがラジを連れて入った城内へと視線を向けるA

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