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11話 ページ11

それから秋が終わり、12月がきた。






あれ以来、幻太郎は全く話しかけてこなくなり、私の生活には平穏が訪れていた。






クリスマスが近づいたある日のこと、家族と食べるケーキを買いに行くためにいつもと反対の駅のホームに立っていると、そこに幻太郎がやってきた。






夢野「駅で会うなんて久しぶりですね」






そう声をかけてきたが、相変わらず返事をする気にはなれない。






学校は冬休みに入っていた。






全クラス合同で行われる勉強会ここ数日参加していたが、首席の幻太郎は何日も休んでいるようだった。






私の買い物袋の中にあるたくさんのクリスマスグッズを覗き込み、幻太郎が笑う。






夢野「お前はサンタクロースをいまだに信じていそうだな」





私は思わずむっとした顔をしそうになったが、なんとかポーカーフェイスを貫いた。




信じていて何が悪いんだ。




そこに電車のアナウンスがかかる。




夢野「よいクリスマスを」


そう言い残して、幻太郎は別の車両の方へ歩いて行った。




ずいぶんあっさりした幻太郎の態度に私は拍子抜けしてしまった。




少しだけ罪悪感を覚えたが、




やはり私は幻太郎をゆるすことができない。



なぜならあの件について、幻太郎から一言も謝罪の言葉がないからだ。




そもそも幻太郎は悪いと思っていないだろうし、




自分にゆるされないからといって彼が気にすることでもないだろう。

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るうみ - 続きめっちゃ気になります()無理せず頑張って下さい!応援してます (2020年1月6日 23時) (レス) id: d801fe8186 (このIDを非表示/違反報告)
そーか - 続きが楽しみです!頑張って下さいね! (2019年12月31日 23時) (レス) id: 43c04a9725 (このIDを非表示/違反報告)

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作成日時:2019年12月31日 13時

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