19*(EH) ページ19
「…お守り、大切にしますね。ありがとう…」
そう言いながら
ブレスレットを
優しく指で触るAちゃんが、
ホントにキレイで…
思わず見とれる…
見とれていると
チャームに気がついたみたいで
「うん、Aちゃんのイニシャル…」
ひとつは問題なく答えて…
そう答えると、
やっぱり次にくるのは…
「これ…、この“H”は…?」
うん、やっぱり
そう聞くよね?
「えっとね、…HAPPYの“H”、だよ…」
用意していたはずの模範解答だったのに、
ちょっとどもった…
だって、
ホントの“H”は……
最初こそ
ブレスレットをつけたところまではスマートだったのに、
“H”の件が情けなかった…
だけど
Aちゃんは
ホントに愛おしそうに
ブレスレットに触れながら優しい表情を浮かべてる
さっきまでの
緊張も少しは解けたみたいで
“お守り”効果があったみたい
そんなAちゃんを見ながら
服の下につけているネックレスをぎゅっと握った
実はお揃いで…
同じチェーンを使って長めにネックレスになってる
ペンダントトップに、
Aちゃんのブレスレットと同じチャームをつけた
あからさまに見せられないし
オレは服の下にそっと隠した
首元からチェーンだけが見えてる状態で…
それだけで、
オレだけが“お揃い”ってことがわかってるだけで
結構満足だったりする
Aちゃんの緊張が落ち着いた感じで
オレはなんだかふわっとした気分で、
Aちゃんとの空気感は
やっぱりなんだか
落ち着く…
ドキドキするけど、すごく心地良いなぁって…
ぼんやり考えてたら
オレたちの乗ってる車が止まった
運転席と後部座席を遮っていた仕切りが下がって
「会場に着きました。すぐにスタッフがドアを開けるので、準備お願いします」
事務的な声が聞こえてきた
その声を聞いてAちゃんの体がビクッと反応した
「大丈夫、うまく行くよ? オレについて来て?」
Aちゃんに向かって伝えると
まっすぐにオレを見ながら、
小さく頷いた
Aちゃんが頷いたのを確認してから、
服の下のネックレスをぎゅっと掴んで
ブレスレットが揺れるAちゃんの手首を優しく握った
ぎこちなかったかもしれないけど
ニコッと笑って…
外から車のドアが開かれて
オレは先に車から降りた
435人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「SuperJunior」関連の作品
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作成日時:2013年10月12日 20時