オトコの夢と憧れ*01 ページ9
*
部屋も片付いたしお腹もいっぱいになったし
そろそろ寝る準備でもしようかと考えてると…
トントントン
ガチャ
「Aー！？」
返事する間も考える間もないまま
あっと言う間にドンへが部屋のドアを開けていた
「ちょっとー！返事してから開けてよ！なんのためのノックだったの！？」
ビックリし過ぎて思ったことすべてを早口で言ってた
「あ、ごめん…」
ドンへが一言謝ってからドアを閉めた
え？
なに？
ドンへの行動がわからないでいると…
トントントン
ノック音が聞こえた
あぁ、やり直すのね…
「はーい」
DH「入ってもいいですか？」
ドアの外からお伺いをたててるドンへの声
純粋って言うか…素直って言うか…単純って言うか…
「はーい、どうぞー」
ガチャっと開いたドアから顔だけ覗きこませて
ヘヘッと笑うドンへ
“明日、絶対にドアに鍵を付けよう”
ココロの中にしっかりとメモした
「どうしたの？もう寝るんだけど？」
寝ることを伝えて
さっさと済ませてもらいたいことをさりげなく伝えた(つもり)
DH「ねぇ、A？」
そう言いながら、ベッドに座るアタシの横にピタッと寄り添う
ドンへは昔から距離が近い
さりげなく離れても、さりげなく近づいてくる
それがわかってるから
もう離れることすらしなくなってた
「なに？」
DH「明日は朝、早いの？」
「明日も休み。有給使ったから」
アタシの言葉を聞いたドンへの表情がパアーッと明るくなる
なんか、嫌な予感しかしないけど？
DH「じゃあ、じゃあさー。 明日の朝、起こして？」
瞳をウルウルさせて首を傾げちゃって…
その技、使う相手間違ってるよね？
アタシにそんな甘い言葉と甘い仕草したって意味ないのに…
「なんでアタシがドンへを起こすの？」
DH「だってー。起こしてもらいたいんだもーん」
「いつもは？いつもはどうやって起きるの？」
DH「え？いつもは、目覚ましだけど…」
「うん、じゃあそれで起きて？ 人のこと起こす余裕なんてないから」
ピシャッと言ってやったわ
だっておかしいでしょ？
なーんで、アタシがドンへを起こさなきゃいけないの？
DH「ヤダー！ねぇ、起こしてー！」
ぎゅうっと腕に絡み付いてダダを捏ねてる
DH「ねぇ！ オトコの夢と憧れなんだよ！」
「・・・」
はぁ？
なにそれ？
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作成日時：2014年1月23日 0時
