うねりずむ (ページ6)

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みんなの… ページ6

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DH「Aー！オレ、手伝うよ？」

自室のドアを開いたままダンボールと格闘してると

ドンへが入ってきた

「いや、大丈夫だよ。それよりドンへは片付け終わったの？」

DH「オレたちは引越し昨日だったから、もうやることないよー」

そう言いながらアタシの隣にぺタンと座る

ダンボールのゴミ出しを頼もうかと薄っすら考えてたのに

座られちゃったら頼みにくいわ…

DH「ねぇ、荷物少ないね？あとから届くの？」

少しずつ開いてるダンボールをちょろちょろ覗き込んでる

「いや、これだけだよ」

DH「オンナの子って、もっと荷物多いのかと思ってた」

「あー、普通はもっと多いんじゃない？今回は思いきってイロイロ捨ててきたの。ヒニムが必要最低限は揃ってるって言ってたし」

そう、ヒニムのあの言葉をもっと疑っていれば

ウネと同居することにならなかったはず…

“Aのカラダひとつで十分なぐらいだ。ま、着るもんだけ持ってくりゃいいだろ”

だけど、疑うよりも若干救われたところもあって…

決して単純に“家賃タダ”に惹かれたワケじゃない

持ってくるには重たすぎるモノもあったから

この機会に重たすぎるモノは捨ててしまうことにした

そんなことをぼんやり考えて作業の手も止まってた

DH「全部、捨てられたの？」

背後から聞こえたドンへの言葉にビックリした

ゆっくり振り返ると優しく笑うドンへ

DH「ちゃんと、捨ててこられた？間違って混ざって持ってきちゃったものない？」

…なにも言ってないのに、なんで？

「うん…、捨ててきた…」

なんとか声を絞り出すと

DH「そっか。うん、いい子いい子」

アタシの頭を優しく撫でる

なんか、くすぐったくて

なにも話してないのに伝わっちゃった感じとか、

オンナの子扱いされたこととか

ドンへの行動とか全部がくすぐったくて

恥ずかしさをどう隠したらいいのか…

「ドンへは優しいね」

DH「ん？」

アタシの頭に手を置いたまま、ニコッてしながら首を傾げた

「だから、呼ばれてるんでしょ？みんなの…魚って」

DH「…ヤー！！誰がみんなの魚だー！」

アタシの頭上のドンへの手に力が入って、

髪の毛をぐっしゃぐっしゃ掻き乱す

DH「コラー！思い知ったかー！」

「キャー！もうやめてー！」

DH「Aがホントのオレの優しさに気がつくまでやめなーい！」

アタシには甘さよりもこの感じのほうが

いまはまだ、

合っているように感じた…