プレゼント ページ41
*
「A！」
後ろから呼ばれて振り返れば、
ニッコニコ笑う
ドンへとヒョクちゃん
「んー？なにー？」
楽屋の片付けをしながら簡単に答える
DH「ちょっと！こっち来てっ！」
ドンへが大きな声でさらに呼ぶ
すぐそこにいるんだから、こっちに来ればいいじゃん！
あなたたちが散らかした楽屋を片付けてるんだからっ！
(もちろん、ココロの声です…)
ドンへとヒョクちゃんの前までスタスタ向かう
「…なぁに？」
今日は最終公演だから、
サクッと出られるように楽屋を片付けたいのっ！
だから、
早くしてほしいんだけど？
(これも、ココロの声です…)
DH「…ヒョク！せーのっ！」(←小声のつもりなんだろうけど、丸聞こえ…)
「「ジャーンッ！！」」
フタリの効果音と共に視界に入ったのは…
「…チケット？」
DH「うん！チケット！」
EH「今日のチケットだよ！」
「…うん。 で、今日のチケットがどうしたの？」
DH「どうしたのって…」
EH「あー、このチケット、Aにー」
DH「そう！Aに！」
EH「今日は、客席で見てもらいたいなって」
DH「うん！客席で見て！」
EH「ヤー！ドンへ！ちょっと黙ってて！」
ヒョクちゃんの一声で、ドンへはしょんぼり
だけど、ちょっと助かったわ
ドンへのなんだかわからない合いの手的な声のおかげで、
ヒョクちゃんの言ってる意味が理解出来なかったし…
「それで、このチケットは…」
EH「うん、Aに！今まで、一緒にツアー回ってくれたり、身の回りのアレコレ手伝ってくれたお礼も込めて。今日最後だし、ちゃんと客席からオレたちを見てもらいたいなって」
DH「オレたちからのプレゼントだよー！」
ヒョクちゃんの説明を聞いて、
ドンへの言葉を聞いて、
差し出されたままのチケットを見たまま動けない…
だって、
アタシはスタッフのひとりであって
こんな風に客席からステージを見られる立場じゃないのに…
DH「もー！なんかいろいろ考えてるみたいだけど、いいからっ！なーんにも気にしなくていいんだからっ！」
EH「そうそう！今日はAに見てもらいたいのっ！」
そう言われながら
チケットを握らされた…
こんな、
プレミアムなプレゼントを受け取っちゃって
いいの…？
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作成日時：2014年1月23日 0時
