アメとムチ ページ27
*
「…んにゃぁー、…ぅふーうん…」
突然聞こえてきたなんとも言えない声
ビックリして声の方へ顔を向ける…
「「寝言かよ…」」
声が重なって顔を見合わせて
プッと笑い合った
「口開けて寝てるし」
EH「やっとAに会えて安心したんだろうなー」
ヒョクちゃんがなんとも優しい口調で言う
「やっとって、３週間ぐらいじゃん…」
EH「３週間も！だよ。３週間もAと離れるのはしんどいだろ、ドンへには」
そんなものかな？なんて考える
*
ホテルに戻って来たウネとリョウク
RW「ねぇ、おなかすいたんだけど」
EH「あぁ、なんか食べに…っつてもコレじゃ外出れねえなぁ」
アタシにぎゅうっと抱きついてから
ドンへはピタッとアタシにくっついたまま…
「なんか、デリバリーしてもらう？」
DH「うん、それでもいいよー！」
「ドンへがそれを言うなよ！」って３人のココロの声は重なったはず…
結局、ピザを頼んで
なぜかアタシの部屋で食べることに
RW「はぁー、おなかいっぱーい。明日はちゃんとまともなもの、食べに行こうね！おやすみー！」
そう言って、さっさと自分の部屋に戻ったリョウク
DH「お好み焼き？たこ焼き？A、明日はなに食べたい？」
そう言いながらベッドにゴロンとする
「アタシはなんでもいいよ。ってかドンへ、寝るなら自分の部屋に戻ってよ」
DH「んー、ちょっと横になるだけー」
EH「おまえ、ホントに寝るなよ。運べないからな」
*
ちゃんと念押ししたのに、
ドンへはすっかり夢の中…
「なんかさぁ、甘やかし過ぎな気がする」
EH「急になに？(笑」
「最近、ドンへにアメしか与えてないから、甘えたがりがヒドイ気がするの」
EH「アメ？」
「うん、アメとムチが必要でしょ？」
EH「あぁ、そのアメね」
ヒョクちゃんが残ってるピザをもぐもぐする
EH「んー、でも、ムチとは思わないし感じないんじゃない？」
「え？それは…」
EH「Aから受けるすべてのことが、嬉しいから？」
なんだか意味ありげにニヤッと笑うヒョクちゃん
どういうことだろう？
「ドンへって…、ドM？」
ヒョクちゃんから「ぐぅえ、ごほっ」って変な声が聞こえた
慌ててコーラをゴクゴク
「だ、だいじょうぶ？」
ティッシュを差し出しながらヒョクちゃんの顔を覗き込む
ふうーっと一息ついたヒョクちゃんが涙目でアタシを見てる
EH「A、お願いだから外ではその発言しないで」
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作成日時：2014年1月23日 0時
