うねりずむ (ページ24)

今日:9 hit、昨日:0 hit、合計:383,058 hit

…03 ページ24

*

やっぱり思っていたとおり…

「Aヌナー！早く早くー！」

って、めちゃめちゃ楽しそうなリョウク

高めのテンションで

「あそこに行きたい！コレ食べたい！次はここー！」

って次から次へ出てくる

お昼をモリモリ食べてから

リョウクが行きたいと言ったアパレルショップ

なんだかよくわかんないまま店内へ入る

RW「ヌナ、２階がレディースみたいだから見てきたら？」

「え？んー…」

RW「ゆっくりお洋服見て来なよ。ボクも自分の見たら２階に行くから」

リョウクに押し切られるように２階へ進む

そう言えば、

最近バタバタしててゆっくりショッピングする時間なんてなかったなぁ

そう思いながら店内をゆっくり歩く

やっぱり韓国とは違う店内の雰囲気に

気がつけばテンションが上がっていて

「せっかくだしいっか」

そう独り言をつぶやきながら

買おうと思ったものを手に取り始めた

「Aヌナー。どう？いいものあったー？」

背後から声をかけられて思わずビクッとする

振り返ればニコニコしてるリョウクの視線がアタシの腕に向かってる

RW「それ、買うの？」

「え？あぁ、うん。お手頃でいい感じだったから」

RW「ふーん、持っててあげる。もう少し見る？」

「ん？もういいかな、お会計するし自分で持ってくよ」

そう言ったけど、

リョウクが手を伸ばして

アタシの腕の中からお洋服を奪って行く方が早かった

スタスタ歩いてくリョウクに着いて行けば

あっと言う間にお会計が進んでて

「ちょっと、リョウガ！自分のは自分で買うし…」

RW「もう！お会計時に恥かかせないでよ！」

ピシャリと一言で制された

なんだか店員さんとやりとりをして

紙袋を二つ下げたリョウクがニコニコしてる

RW「Aヌナ、ホテル帰ろっか？」

リョウクの言葉も行動も全くわからない…

だけど、

土地勘がまったくない日本ではリョウクに従うしかない

ホテルの部屋の前

リョウクが紙袋を差し出す

RW「ハイ、Aヌナの！」

「ありがとう。リョング、お金…」

RW「コレはボクからAヌナにプレゼント！大阪までつき合ってくれたお礼！」

「お礼って、リョングがこんなこと…」

RW「いいから受け取ってー！」

アタシの手に紙袋を無理矢理持たせた

RW「ちょっと疲れたでしょ？夕飯ぐらいに迎えに行くから、少し休んでて？」

「うん、ありがとう」

リョウクの言葉に甘えることにした…