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ランチを終えてから事務所へ戻った
事務所へ入る手前で後輩と出くわして、そのまま室内へ向かう
「あれ？ Aさん、引越しですか？」
後輩がそう聞いてきたのは
アタシが手に賃宅情報誌を手に持っていたから
「ウチの管理人がさぁ、次の更新と同時に家賃を20万ウォンも上げるって言うんだよ！ろくなセキュリティもないのにさー。だから、これを機に引っ越そうかと思ってね」
通路を歩きながらなにげなく後輩に話してた
「へぇー、そんな話聞いてないけどな」
突然背後から聞こえた声に
カラダがビクッとした
恐る恐る振り返ると…
腕組をしたまま
二ヤッと笑う輩…
「そう言う大事な話、一番最初に話さなきゃいけないだろ？」
背中に一筋の汗…
「あ、あのぉ…、今日の夜にでも話そうかと…」
「どうだかなっ！」
語尾に被せるような一声
「あ、あの…、アタシはここで失礼します」
全力でお辞儀してから立ち去った後輩…
ひとりにしないでよーってココロの声はもちろん発することも出来ず
「じゃ、いまゆーっくり聞こうか？」
二ヤッと笑う輩に強制連行された
「A、家賃タダの物件紹介してやるよ！」
「えっ！タダ！？」
思わず“タダ”の響きに反応してしまう
「そう、タダ！」
「そこにアタシが住めるの？」
やっぱり“タダ”の響きに反応してしまう
「あぁ、住める！一個だけ条件があるけど」
「なになに？」
最早“タダ”以外に興味はない
「ペットが２匹いるんだ。面倒見てくれるだけで家賃タダ！ついでに光熱費もタダ！」
「ヤッター！」
手放しに喜んだのは後の祭り…
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作成日時：2014年1月23日 0時
