闇の花【派生作品】

#後編 ページ9

今日で何回目か分からない溜息を吐き書類を投げつけるべく立ち上がる。
数秒考えてから机の引き出しを開けてピアッサーを取り出し片方だけに穴を開け、黒のピアスを付ける。気に入ったから付けた、たったそれだけ！

「クロー？料理リクエストー」
「お茶漬け…それかフィッシュアンドチップス」

ノックも無しに入ってきたシーナに即答える。フィッシュアンドチップスは向こうの伝統料理らしい。医院長先生の得意料理だった気がする。久しぶりに食べたくなっただけ！！

シーナが出ていくのと一緒に部屋を出て、最短ルートでウィルが居るであろう総統室に向かう。
何も言わず勢い良く扉を蹴飛ばし、叫ぶ



「ヘーイ！Happybirthday!!!私!!!」



勿論後で馬鹿みたいに怒られた。
扉を蹴飛ばした事
書類を投げた事
この2つに関して怒られた。
ウィルにぶつけるのは良いって事ねおけまる←

キムの説教から逃げるように出て廊下を歩く。するとインカムからナガンレアが「ラファエルの部屋に集合！」と呼ばれた。
行かない訳無い。

「よっ！」

「やっほー隊長！」

勿論、扉を蹴飛ばさずにちゃんとノックして入った。ラファエルは、紅茶を入れナガンレアは何やら白い箱を開けていた。

「怒られてたみたいだけど何したの？」

「扉蹴飛ばして、書類をウィルの顔面向けて投げたら蹴飛ばしたのと投げたのを怒られた。」

「ここまで聞こえてた」

キムの声は通るからなぁ…
なんて他愛のない会話をしていると紅茶を入れ終えたラファエルが席に座る。それを見たナガンレアが白い箱からケーキを取り出す。

「隊長！お誕生日おめでとう！」

「おめでとう」

ポカンと口を開け驚く。
そう言えば誕生日か、何度目だろうかそれに気付くのは。
自分のことはどうでも良いと言う思考、姉様に直せと言われてたのになぁ…

「……えっと、うぇーい？」

こうやって祝って貰うのは初めてな為、どう反応すれば良いのか分からない。とりあえずなんか言っておこう。うん。
なんか泣きそうになったからナガンレアにでも抱きついとこ。

「ナガンレアが人の誕生日覚えてるー！あ、ラファエルお砂糖没収しないで！？まだ入れてない！」

「ちょっと隊長覚えてるに決まってるよ！」

「入れすぎ駄目だから」

ラファエルにお砂糖を没収されたが後でちょっとだけいっぱい入れて貰えた。
ケーキを食べながら紅茶を飲み、話しながら楽しい時間を過ごした。






○○○
やべぇ締め方わかんね(

#6　脱走と→←#誕生日前編

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