No.045 実験をしよう ページ7
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ある日の夜、私は執事たち全員を自室に集めた
なぜ集められたのかわかっていない５人を前にして、
私の考えを話し出す
「これからみんなに、私の実験に付き合ってもらうわ」
「実験、ですか？」
「そう。私が恋とは何かを理解するための実験」
「具体的には何をなさるおつもりですか」
こういう時、私の言葉に一番に反応してくれるのは、
いつだって諏訪部さんだ
心配そうな瞳が、私の心臓に刺さる
「具体的なことを言う前に、みんなに質問があるの」
「なんでしょうか」
「みんな、私のこと好き？」
「……もちろん、お慕いしております」
「そういうのじゃなくて」
５人共、私の言葉に困惑しているのがよく見えた
こんな試すようなことを聞いたのはこれが初めてだったから
お慕いしておりますなんて立場を弁えた言葉じゃなくて、
私が聞きたいのはもっと直接的なセリフなのに
「好きですよ、Aサマのこと。俺は。
他の人はどうだか、知らないですけど」
紀章さんが呆れたような口調でそう言ったのを皮切りに、
他の人もA様が好きですと、口々に言いはじめた
諏訪部さんはそんなの当たり前でしょうと言ったけれど、
執事は好きな相手にばかり仕えているわけではない
いつだったか、幼き頃に見た、
辞めたいと言いながらお父さまに仕えていた執事のことを
私はいまでも鮮明に覚えているのだ
だから、ただ単純に嬉しかった
好きだと言われたことも、それを嬉しく思う自分の感情も、
ただただ嬉しかった
信じていた相手に好きだと言われることが、
こんなにも心が温かくなることだとは思わなかった
「ありがとう。私もみんなのこと大好き！」
私がそう言うと、みんな嬉しそうに微笑んでくれる
それだけで、幸せだった
絶対にこれを手放したくないと、思ってしまう
みんなの言う好きという言葉が、どういう意味なのかは
きっとわからないままでいたほうがいいのだろう
だって私たちは、お嬢様と執事なのだから
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No.046 紀章さんの場合→←--- 番外編 真夜中の執事たち
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ライ(プロフ) - 珠璃さん» そうなんですね、了解です！ありがとうございます！ (2022年5月20日 17時) (
レス) id: 8d8b7851e6 (このIDを非表示/違反報告)
珠璃(プロフ) - ライさん» 御二方いらっしゃるんですけど元々は中村悠一さんと小西克幸さん目当てで読ませて頂いてました！ (2022年5月20日 14時) (レス) @page21 id: 80f8fa9bb0 (このIDを非表示/違反報告)
ライ(プロフ) - 珠璃さん» 初コメントで優しいお言葉をくださり、ありがとうございます、本当に嬉しいです。これからも頑張ります！ちなみにですが、誰を目当てに読み始めたとかはありますか？ (2022年5月20日 2時) (レス) id: 8d8b7851e6 (このIDを非表示/違反報告)
珠璃(プロフ) - 更新ありがとうございます、執事達との婚約パターンも見てみたいです、この作品を知ってから更新されるのが待ち遠しいです。気長に待ちますので、作者様のペースで更新なさってください。これからも楽しみにしています！ (2022年5月20日 0時) (レス) @page21 id: 80f8fa9bb0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：TOA | 作成日時：2022年5月3日 2時
