やめてください江口さん。 2

＊70 ハーゲン ページ23

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神谷「しまーお茶」

『はい、只今！』

神谷「しまーお腹空いた」

『はい、只今！』

神谷「しまー肩凝った」

『はい、只今！』



とある収録の休憩中、神谷さんの対応に追われる私と、それを見守るキャスト陣。



雄馬「…なんですかあれ？」

岡本「知らない？しまちゃんと神谷さんいつもあんな感じ」

雄馬「え、あれ普通なんですか？」

江口「うん、通常運転。ずーっとあんな感じ」

上坂「ていうか、ずっと気になってたけどAってなんで神谷さんにだけぺこぺこしてるの？」

『えーっと、それはぁ……』

岡本「たしかに！俺にとっては見慣れた光景だけど、理由は聞いたことないなー」


神谷「あぁ、それは……」


『あああ！！！神谷さんそれは言わないって約束じゃないですか！！』


神谷「そんな約束した覚えねーけど」

『してないけど！！人としてどうなんですかねそれは！！』

神谷「しま〜俺アイス食べたい」

『買ってきます！！』

神谷「ハーゲンダッツね」

『鬼！！』



アイスを買いに部屋を出ると、後から江口さんも出てきて「俺も行く」と着いてきてくれた。



江口「ハーゲンダッツ買うの？」


『ピノにします』


江口「そういうとこさすがだわ」


『江口さんがハーゲン買ってくださいよ』


江口「なんで俺まで……」


『あ、ついでに皆さんの分も買っていきます？江口さんの奢りで』


江口「いや、だからなんで俺？」



2人でいつも通りの会話をしながら、みんなのアイスの好みを聞こうとスマホを開くと、


非通知設定からの着信履歴がビッシリきていた。


ヒュッ…と息が一瞬止まる。



江口「A？どした？」

『……あ、いや……なんでもないです』

江口「そお？」



非通知設定の着信拒否ってどうやればいいんだろう………


でも着信拒否しても履歴は残るからあんまり意味ないんだよなぁ……


マネージャーさんや江口さんに言おうか迷ったけど、迷惑かけたくないし、仕事に影響したくないと思って黙ったままだ。



江口「………」

『…え？どうし……んっ』



前を歩いていた江口さんが急に振り返り、チュッと軽いキスをされてすぐ離れる。



『んなっ…ここ、仕事場っ…！』


江口「仕事場だからと思って意識しないようにしてたんだけど、一瞬ならセーフでしょ？」


『せ、セーフじゃない！！』


江口「なに、照れてんの〜？ねぇぇぇ」


『江口さんキャスト全員にハーゲン決定』


江口「嘘でしょ」


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