*75 相談 ページ28
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慎也「大丈夫?なんかすごく顔色悪いけど……」
『ぁ……だ、大丈夫…』
心配そうに私を見る慎也くんに頑張って笑うけど、
震える私を見て、そのあとに地面に落ちている私のスマホに目を向ける。
すると、なにか納得のいったようにそのスマホに手を伸ばした。
『あっ、慎也くんそれは……!』
慎也「いいから」
そして、通話中の画面のままのスマホを拾うと、自分の耳に当てる。
慎也「もしもし?」
「……」
慎也「…………二度とかけてくんな」
聞いたことないくらい低い声でそう言い放ち、ブチッと通話を切る。
そして、「ちょっとごめんね」と私のスマホを操作して、「はい」と返してくれた。
慎也「着信拒否にしといたから。あと履歴も残らないように」
『あ、ありがとう…』
慎也「…それ、いつから?」
『えっと……1週間くらい前、かな』
慎也「誰かに相談した?」
『……してない』
慎也「…良かったらさ、それ、俺が調べようか?」
『えっ……?』
慎也「Aもこのままじゃ嫌でしょ?」
「ほら、俺そういうの詳しいから」と微笑む慎也くん。
確かに専門職の人に相談した方がいい気がする。
『じゃあ、お願いしてもいい?』
慎也「もちろん。じゃあ、また今度会った時に詳しく調べるよ」
『あ、そうだね。もう遅いし…』
慎也「でも早めがいいよね?いつくらいなら大丈夫?」
『えーっと……じゃあ、明後日がいいかな?』
慎也「うん、了解。午後4時くらいなら仕事落ち着いてると思うんだけど、Aはどう?」
『あ、その時間なら大丈夫!この前のお店でいい?』
慎也「大丈夫だよ。じゃあ、明後日」
『うん、ありがとう』
「またね」と来た道を戻って行った。
そして、さっきまでの怖さが一気に解けて大きく息を吐く。
知り合いに機械に強い人がいて助かったぁ………
着信拒否にしてくれたし、犯人も調べてくれるって言ってたし、もう心配する必要もない。
『ほら、やっぱりいい人じゃん』
梅ちゃんも壮馬も、慎也くんのこと疑いすぎなんだよ。
「もぉー…」と1人で言いながらエントランスに入ると、江口さんからLINEがきた。
江口拓也お疲れ。これからラジオなう
『ふふっ……』
送られてきた江口さんスタンプに笑いながら、「お疲れさまです。相変わらずキモイですそのスタンプ」と返信する。
やっぱり、
忙しい江口さんには言わないほうがいいかも。
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晴(プロフ) - 井戸さん» 同棲編はほんとに制限ギリギリまで責めようと思ってます(笑) よろしくお願いします!! (2020年4月22日 18時) (レス) id: 7dca284c0c (このIDを非表示/違反報告)
晴(プロフ) - 武田さん» お金は江口くん本人へ!!!(笑) ありがとうございます!!続編もよろしくお願いします!! (2020年4月22日 18時) (レス) id: 7dca284c0c (このIDを非表示/違反報告)
晴(プロフ) - 陽愛さん» こちらこそありがとうございますです!!!続編の方もよろしくお願いします!! (2020年4月22日 18時) (レス) id: 7dca284c0c (このIDを非表示/違反報告)
井戸 - 同棲編キタァァーー!!!ありがとうございます!! (2020年4月21日 10時) (レス) id: 1e21205b19 (このIDを非表示/違反報告)
武田(プロフ) - ウワーーーーーッ!!!!!続編!!!!!ウワーーーーーッ!!!!!ウワーーーーーッ!!!!!もう!どこに金払えばいいんですか!!!!!有難うございます!!!!! (2020年4月21日 1時) (レス) id: 784988d0c1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:はる | 作成日時:2020年3月29日 23時