もっと優しくしてください江口さん！

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それから1ヶ月後のホワイトデー




梅ちゃんからは時間とお店の場所の連絡が入っていた
それに「了解！」と送って既読が着いたのを確認して携帯を閉じた









花江「Aちゃん〜、江口さんにこれ渡しておいてくれないかな？」









そう言って花ちゃんに渡されたのは江口さんの台本だった









花江「この前の収録で間違えて持って帰っちゃったんだけど俺今日どうしても行けなくて…」









どうやら奥さんがインフルエンザにかかっているらしくて早く帰ってあげないとらしい

時計を確認したら梅ちゃんとの約束の時間までまだまだ余裕があったので快く引き受けた








花江「本当にありがとう！今度お礼する！」

貴方「大丈夫だよ！奥さんにお大事にって伝えといて！」








必死にお礼を言う花ちゃんを見送り私も江口さんの家へ向かった








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花ちゃんに教えて貰った住所を元にたどり着いた大きなマンション
高そうー…

本人に開けてもらわないとロビーにすら入れないシステムなのでまずチャイムを鳴らした









貴方「出ないな…」








留守なのかな？
そう思ってもう一度だけ鳴らすとスピーカーから『……え、Aちゃん？』と江口さんの声が聞こえた









貴方「こんにちは、花ちゃんから台本預かりました！」









そう言って江口さんの台本をカメラに向けた









江口『…わざわざ来てくれたのに申し訳ないけど今日は帰って』

貴方「えっ」









そういうとピッと効果音がして途切れてしまった


声を聞いて思ったけどまさか…





私はその場から離れて近くの薬屋に向かった









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