推しに好かれた話【江口拓也】

25*° ページ27

料理が運ばれてくる。

聞けば、このお店は花江さんのオススメらしい。

ここに通えば、花江夫婦に会える日もそう遠くない？


冗談はさておき、西山さんからこんな質問が来た。



「江口さんのこと、どう思ってますか？」



直球できたなぁ…



『大好きです。』


「好きなのか〜(*^^*)」


『え、なんですかその顔。』


「いや、いいなと思ったんです笑」



絶対違うでしょ！！



『好きなんですけど…

告白はお断りしようと思ってます。』


「えっ、そうなんですか？」


『はい。

江口さんは推しなんです。

何度考えても恋人同士になるって想像できなくて…』



夏恋に応援された後、嫌になるほど考えた。

でも、やっぱり無理だよ私には。



「推しと付き合うなんて、できないですよね」


『え？』


「あ、僕もハロプロ好きですけど、恋してるわけじゃないから、付き合いたいとかは思わないんです…」



西山さんは、意外な理解者だった。


その後は、推しという存在について語り合った。


そして、気付けば自分たちが同い年だって気付いてタメ語で話すことになった。



「推しについて語った後で、めちゃくちゃ言いにくいけど…」


『うん』


「僕は江口さんに幸せになってほしい。

どんな立場だよって感じだけど、Aちゃんなら江口さん幸せにできると思うな。」


『ほんと、推し語ったあとのセリフじゃないね笑』


「ごめん笑」


『宏太朗ならわかってくれると思ったのにな〜』


「ほんとごめん！」


『いいよ。

実は、親友にもなんで断るのって言われたんだ。』


「そうだったんだ」


『うん。それでも断ろうとした。』


「そっか。

じゃあやっぱり…」


『そうだね…でも、もう一度考えてみる。』


「あ、パイセン怒ってる。

なんでご飯行ってるのだって笑」


『え、言ったの？』


「言ったよ？」


『ばか！！』



私にも江口さんからのLINEが沢山来てました。

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