七/*頷き、肯き ページ13
にこりと微笑んで、目の前の少女に優しく対応している彼が怪盗だと言われても、信じる人は少ないのかもしれない。
とても嬉しそうに「もちろん」と言い、いかにも争いごとが嫌い、というような雰囲気を垂れ流す彼が
「紅一点だよ!嬉しい!
――ぁ、俺、レトルトね!気軽に呼んでよ!!」
仮面を外しながら言うレトルトの頬が、ほんのり紅く染まっているのを見て、"こいつ、女相手に照れんてのか"などと、キヨは思う。
「そして、こっちはキヨくん!」
キヨの名前を言った後、満足気な顔をしていたレトルトに、キヨは「何で俺のまで言ってんの」と冷たい視線を浴びせてみる。
えへへ、と顔を緩めるレトルトに呆れる、というより、どこかぎこちなさを感じ、不慣れだろうという気持ちが込み上げる。
「…れ、レトルトさんと、キヨさん、ですね？
私、Aと言います。こ、これから、よろしくお願いしますっ…」
堅い堅い、
レトルトがそう言ってまた微笑んだ。
(緊張している…のはまぁ、当たり前だよな)
涼しい夜風と、綺麗で立派すぎる満月が、この出会いによる嬉しさや不安を掻き立てた。
――これからのことは、これから考えればいい。
そんな気持ちで前に進んでいけば、気が楽なような気がした。
＿＿＿＿
＿＿_
＿_
「基地はもうすぐかな」
レトさんの声で肩を下ろしたAの姿が、横目で見える。
疲れてるなら言えばいいのに、とも思ったが、さすがに今日会ったばかりの人に、そんなことは言えないか、と一人で納得する。
ジャスティスの基地は壮大な崖にある
俺も初めて見た時にはさすがにびっくりもした。その基地とは言い難い大きさといい、位置といい、
唯一基地っぽいのは、地下があるというところだ。
崖に建っているから、地下でも窓があって、空や海、そして横には整備された海岸も見える。
何も知らない人が見れば、絶対に、誰も俺たちが怪盗だなんて思いはしないだろう。これに関しては絶対的な自信がある。
今まで歩いていた屋根から飛び降り(Aは俺が抱えて降ろした)、崖へと続く道へと移る。
道を歩いて行くに連れ、更に暗くなってきた。
もうこの道も慣れたものだと、何も考えずに歩いていくと、案の定基地のそばに着く。
電気が消えている。…もうみんな寝てるのか。
「朝までは起こさないでおこうか、」
今回ばかりは時間も時間だしな、と感じ、レトさんの言葉に、俺は無言で肯定の頷きをした。
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九黒りる - 好きな実況者さんばかりでニヤニヤしながら読ませていただきました！!つわはすさんもレトさんも可愛くて､、これからも応援してます(*´ω｀*)♪ (2014年10月1日 7時) (
レス) id: f6bb59d71b (このIDを非表示/違反報告)
荏胡麻(プロフ) - 古今東西さん» うおおぉ!コメントありがとうございます!!いろいろなところでレトさんに萌える日々です!! 応援あざます!! (2014年4月22日 22時) (レス) id: cdfebcb40a (このIDを非表示/違反報告)
古今東西(プロフ) - レトさん萌えぇ！ レトさん大好きですが、この小説のレトさん一番萌えまs← つか、この小説自体大好きです応援してます(*´∀｀) (2014年4月22日 21時) (レス) id: 672c35980b (このIDを非表示/違反報告)
荏胡麻@ソウルメイト(仮)(プロフ) - ぷよっちさん» コメントありがとうございます！面白いだなんてそんな…!嬉しすぎます…!! 駄作ながら更新頑張らせていただきます！ (2014年4月14日 22時) (レス) id: cdfebcb40a (このIDを非表示/違反報告)
ぷよっち(プロフ) - どうも！面白かったのでついついコメントしてしまいましたﾟ.+:｡(･ω･)bﾟ.+:｡ｸﾞｯ 更新楽しみに待ってます！応援してます！！ (2014年4月14日 21時) (レス) id: 5d6f6f880e (このIDを非表示/違反報告)
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