エゴイストな彼 2nd Ryosuke.Y

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一体どういう返答を待ってるの？


聞こえなかったふりでもしてスルーすればいい？


それとも、なにか反応したほうがいい？


考えるより先に素直に出た言葉にしまったと後悔する。

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A「作ってもらわないんですか？」


私の問いかけに口元を緩めた。


クリッとしたまぁるい黒目に私が映る。


大貴「俺実家暮らしじゃないよ。」

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A「...。」


いや、そんなことはわかってますけど。


仮にも貴方と付き合ってたんだからそれくらい覚えてる。


大貴「同僚と飲みに行ったりとかするし、面倒だからカップラーメンでいっかーとかなるし。」

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その気持ちはわからなくもないけど。


私も振る舞う相手がいなかったら料理なんてしないと思うし。


...ってかこんな話が聞きたいんじゃなくて。


大貴「まぁ、男の一人暮らしなんてそんなもんだよね。」

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いくら一人暮らしでも、それなりにあるでしょ。


A「彼女、…さんとかに作ってもらったりとかないんですか？」


だってほら...有岡さんと同じ部署のあの女の人は...


大貴「ないね。」

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かぶせ気味にそう言ったくせに、視線はテレビに移される。


否定されればどう返していいかわからない。


私が付き合ってた時は、得意でもないのに私料理出来ますよ！


なんて無駄に女子力アピールしてたけど。

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大貴「...っていうか彼女いないよ。」


A「…え？」


一瞬ドキリと跳ねた心臓。


そうだったの？！なんて...。

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A「...いや、そんな気遣わなくていいですよ。」


簡単に喜んでたらまた突き落とされるかもしれないし。


元カノを前にして言いにくいだけかもしれないし。


テレビに視線を向けたままの有岡さんの横顔。

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大貴「遣ってないよ。」


視線だけこっちに戻される。


大貴「あれから誰とも付き合ってないし。」


なんて言おうか迷っていたら丁度ご飯が運ばれた。
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