30 ページ30
・
・
・
伊野尾さんが私にそこまで本気じゃないのはわかってた。
けど。
今改めて実感した。
本気で私を好きならわざわざほかの男なんて自ら誘わないでしょ。
・
・
・
・
しかもなんで有岡さんなの。
この人が…来るわけないじゃない。
伊野尾さんは知らないかもしれないけど、私この人と付き合ってたんですよ。
めちゃくちゃ気まずいってなるじゃないですか!
・
・
・
・
と、意外と広い伊野尾さんの背中に視線で訴えかけるけど、届いていないようだった。
当の有岡さんは、何を考えているのか黙ったまま。
私がいるからやっぱり行きたくないんじゃないかな...
逆に私がやっぱりやめときますーって言えばそれで済むかもしれないし。
・
・
・
・
A「あの、やっぱり私...」
慧「あ!しまった!」
A「え?」
人がせっかく話を切り出そうと思ってたというのにこの人は。
・
・
・
・
言葉とは裏腹に特に焦った様子もなく。
伊野尾さんはパンッと手を合わせた。
慧「ごめん!俺、やらなきゃいけないことあったわ。」
A「え、あの...」
・
・
・
・
慧「あっぶね〜思い出してよかった〜!」
今度埋め合わせするからね〜とふわふわ頭を揺らして戻っていく。
いや、結構です、と心の中で唱えたけど。
こんな状況で取り残されても困るだけだし!!
・
・
・
・
A「伊野尾さん...忙しそうですね。」
なんて別に言うつもりもなかった言葉は口から出るし。
いつまでもこのままでいるのもなんだし。
じゃあ、と軽く頭を下げた私に、有岡さんが腕をとる。
・
・
・
・
A「...あの?」
握られた腕をたどって顔を上げた。
大貴「飯、行かないの?」
A「は...えっ!?」
・
・
・
・
頭は何が起こったのかと大忙しだったけど、ハイと返事をするほかなかった。
断る理由などなかったし、別にいいよね。
誘ってくれたんだもん。
私はただ、その誘いに乗っただけだもん。
・
・
・
・
いやだから...私は誰に言い訳してんの。
・
・
・
1701人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「Hey!Say!JUMP」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
すけさん。 - もう!!最高!!!やっぱりあすみさんセンスあります!!続き待ってます!! (2018年7月26日 1時) (レス) id: ebc261a2c4 (このIDを非表示/違反報告)
くるみ(プロフ) - 続き待ってました!もう有岡くんが結構あれだからムカついたけどこの作品それも面白い所の一つですね!更新待ってます! (2018年7月19日 0時) (レス) id: ef07307c7f (このIDを非表示/違反報告)
くるみ(プロフ) - いやーなんか動き出しましたね!これからがもっと楽しみです!! (2018年7月9日 12時) (レス) id: ef07307c7f (このIDを非表示/違反報告)
いく(プロフ) - ドキドキです!更新楽しみにしてます。 (2018年7月5日 21時) (レス) id: bf142477e0 (このIDを非表示/違反報告)
あすみ(プロフ) - こやりんさん» こやりんさんありがとうございます( i _ i ) ありおかくんとやまだくんに板挟み状態な主人公激ウラヤマシイ!ですね。(笑) (2018年7月5日 21時) (レス) id: 9eb015a482 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:あすみ | 作者ホームページ:https://mobile.twitter.com/0059_asumin
作成日時:2018年5月19日 13時