14 ページ14
・
・
・
八重子ちゃんの言葉に受け取ったペンを滑らした。
山田さんがなに?
私には関係ないし。
あの人があんな性格だってのは会話を交わしたあの時からわかっていたし。
・
・
・
・
A「別に。彼氏がいなくても行きていけますし。」
八重子「そうだけど…恋愛脳なAがそんなこと言うなんて、」
まあ確かに放っておけば男は寄ってきたし途切れたことないくらい恋人はいたけど。
それを楽しんでいたし、私はこういう人生を歩んでいくんだと思っていたけど。
・
・
・
・
だってしょうがないじゃない。
好きだった男の人には急にふられるんだし。
好きでもない男の人には結婚しろなんて言われるし。
グラつく心は思うままに遊ばれてただただ転がされていただけだし。
・
・
・
・
あの人のことを考えれば考えるほど苛立ちは募る。
A「お疲れ様でした!」
八重子「そこはしっかり定時で帰るのね。」
定時になった時計を見て、足早に席を立った私を見て八重子ちゃんはそう言った。
・
・
・
・
受付嬢に残業手当が出るわけでもないし、それほど仕事が残っているわけでもないんだから。
帰り支度をして、朝より通知が増えたLINEを返しながら会社を出た。
自炊するのも面倒くさいな、とコンビニに立ち寄ろうとした私の肩に触れる腕。
A「あ...、」
・
・
・
・
Aちゃんと呼ぶ彼は、買い物帰りなのかマイバッグ片手に小さく笑う。
A「こんばんは。...雄也さん。」
いつの日か山田さんに強引に連れていかれたバーの店主。
あぁ、思い出した。彼のバースデーの時だ。
・
・
・
・
雄也「仕事帰り?お疲れ様。」
A「はい。雄也さんは...、」
手元のバックの中を覗くのはいかがなものかと思ったけど、視線を落とした私に気づいて、黄色いレモンを取り出した。
雄也「買い出しの帰りなんだよ。Aちゃんよかったら寄ってかない?」
・
・
・
・
笑う彼に胸が妙にざわつくのは...
私の中であの言葉が引っかかったままだからだろうか。
・
・
・
1701人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「Hey!Say!JUMP」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
すけさん。 - もう!!最高!!!やっぱりあすみさんセンスあります!!続き待ってます!! (2018年7月26日 1時) (レス) id: ebc261a2c4 (このIDを非表示/違反報告)
くるみ(プロフ) - 続き待ってました!もう有岡くんが結構あれだからムカついたけどこの作品それも面白い所の一つですね!更新待ってます! (2018年7月19日 0時) (レス) id: ef07307c7f (このIDを非表示/違反報告)
くるみ(プロフ) - いやーなんか動き出しましたね!これからがもっと楽しみです!! (2018年7月9日 12時) (レス) id: ef07307c7f (このIDを非表示/違反報告)
いく(プロフ) - ドキドキです!更新楽しみにしてます。 (2018年7月5日 21時) (レス) id: bf142477e0 (このIDを非表示/違反報告)
あすみ(プロフ) - こやりんさん» こやりんさんありがとうございます( i _ i ) ありおかくんとやまだくんに板挟み状態な主人公激ウラヤマシイ!ですね。(笑) (2018年7月5日 21時) (レス) id: 9eb015a482 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:あすみ | 作者ホームページ:https://mobile.twitter.com/0059_asumin
作成日時:2018年5月19日 13時