35枚目 ページ2
『...失礼します』
「おう」
いよいよキヨさんの番になった。
他の３人はもうすでに終えている。ひとつだけ深呼吸をしてキヨさんの頬に手を伸ばす。
キヨさんの頬に触れる指先が震える。今になって緊張してきたのか指が小刻みに震えている。キヨさん相手だからこんなに緊張しているのかしら。
呼気でさえも触れてしまいそうなほどの距離。
こんなに至近距離で顔を合わせるのは初めてだ。いやに静かで心臓の音がキヨさんに聴こえてしまいそう。
口の中がカラカラに渇いて、もう自分が息をしているのかさえ分からなくなる。
目の前のキヨさんに頭が支配される。
____まつげ長いな、顔も小顔で、鼻も高くてシュッとしていて……あ、一重まぶただと思ってたけど奥二重なんだ...。
撫でまわすように顔を見てしまう。喉がこくりと鳴る。渇いてしまった喉にはなにも通らない。
『つ、次ヘアアレンジしますね』
「……ん」
メイクブラシからコテに持ち替えて髪を巻いていく。
ワックスを指先に絡めて、毛先を遊ばせる。何度も繰り返した染髪で髪は傷んでしまっていたけれど不思議とふわふわとしていて心地よかった。
『お疲れさまです、ヘアメイクのほう終わりました』
「おーっ!!やっぱプロはスゲェな！」
『いや、そんな……！まだまだ未熟なんで…!!』
キヨさんの無邪気な笑顔にまた心臓がうるさくなる。それを誤魔化すようにせっせとメイク道具を片付けていく。
「A」
キヨさんの声に振り返れば、頬に手の感触。キヨさんの骨ばった大きな手のひらが私の頬を優しく撫でていた。
真っ直ぐ私を見つめるキヨさんから目が逸らせない。痛いくらいに心臓が鳴ってうるさくて、その音以外なにも聞こえない。
『_____キヨさん……？』
「キヨー、行くよー？」
フジさんの声で我に返る。キヨさんは短く溜息をついてから手を離した。これからイベントなのだからワガママを言っている場合じゃないのに、手のひらが離れてしまうことを少しだけ寂しく感じてしまった。
「行ってくるわ」
『はい！あ...の、いってらっしゃい！』
すれ違いざまに２回、ぽんぽんと頭を撫でてキヨさんは控え室を出ていった。
誰もいなくなった控え室で、1人その場にしゃがみこむ。
キヨさんが触れていたところが熱くて仕方ない。
『キヨさん...』
まだ熱は冷めない。
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龍斗(プロフ) - 肺炎ですか！？ご無理はなさらないでくださいね。日常のストレスだってあるでしょうから、マイペースで、ゆっくりと、無理のないペースで大丈夫ですからね！気長にお待ちしております(*´ｰ｀) (2017年3月29日 4時) (
レス) id: 7371f75dba (このIDを非表示/違反報告)
ろにえ(プロフ) - 祇咲むーさん» 大変お待たせしてしまい、申し訳ありませんでした!!憧れられるような人間じゃないので…。バックアップすらもとれていなかった人間ですから(´∵｀) (2017年3月15日 17時) (レス) id: cd970db503 (このIDを非表示/違反報告)
ろにえ(プロフ) - ちゃんかなさん» 大変お待たせしてしまい、申し訳ありませんでした!!本当に遅くなりました、すみません！<m(__)m>データが吹っ飛んだ時はただただ叫んでました（笑） (2017年3月15日 17時) (レス) id: cd970db503 (このIDを非表示/違反報告)
祇咲むー - データｪ、、いつまでも気長に待つので頑張って下さい！ただでさえ大変なのに完結する意欲！やはり憧れます！ (2016年5月14日 21時) (レス) id: 0ab02d0f93 (このIDを非表示/違反報告)
ちゃんかな(プロフ) - データが吹っ飛ぶ…(^^;;駄作者ながらその経験はあります。作者様のペースで、また更新して下さいね。楽しみに待ってます^ ^ (2016年5月2日 9時) (レス) id: 92b328d118 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ろにえ | 作成日時：2016年2月24日 18時
