信じてくれると思ってた。４【東リベ】

〈１５０〉 ページ10

バイクに戻るまでずっと無言…



「イザナ…、怒ってる？」


黒「怒ってないよ」ﾆｺｯ



うん、絶対怒ってるやつ。笑顔がこわい。



黒「怪我した？」


「ううん、大丈夫」


黒「…やったやつ、稀咲？」


「え？」



なんで、知ってるの？あの時、見てたとか？



黒「やっぱり」


「なんで、それを…」


黒「………」


「イザナ…!!」



考えたくもないことが、頭に浮かぶ。


でも、ゼロじゃない…。やってきたのは稀咲だし。今は仲間。



「…イザナが、稀咲に??」


黒「………」



肯定も否定もしない。無言だ。


無言ってことは、きっとそういうことだ。



信じたくない。イザナがそんなことを命令するなんて。


いや、信じない。証拠がないもの。

証拠がないものを信じる訳にはいかない。



黒「凪紗、バイク乗って。行くよ」


「…うん」




これから、決戦の場へ。

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