#それでもこの子は、 ページ17
殴られるんだなって思って
目をギュッと瞑る。
… けど、痛みはいつまで経っても
こないままで。
「……ひっ……」
「ひぃ………!!!」
代わりに、3人組の女の子たちの
小さい悲鳴だけが聞こえる。
……え"。女の子たちの悲鳴!!?
慌てて、目を開けると……
「……年下の一人の相手に、3人も寄ってたかって虐めてんじゃねーぞ。みっともねぇ」
「…い、わいずみ…!!」
『 岩ちゃん、さん… !? 』
なんでここに....!?
目の前には、女の子達の拳を受け止めてくれている岩ちゃんさん。
ふっとこちらを見て、微笑んでくれて___
あぁ、助けに来てくれたんだ。
*
「…………」
「ひっ……わ、私たちは…」
岩ちゃんさんの睨みが怖すぎて、
まさに蛇に睨まれた蛙のような状況。
「……本当にやってたら、停学なんかじゃ済まなかったかもしれねぇんだぞ」
「……ご、ごめんなさ…ゆ、許して…!!」
い、岩ちゃんさんって…
怒ったら、めっちゃ怖いんだな…
…でも、流石にここまでは、もう…
『 あ、あの!!岩ちゃんさん!! 』
「…あ?」
『 も、もういいです!許してあげてください! 』
そういうと、岩ちゃんさんは
すごいビックリしたような顔をした。
「…え?な、なん…」
「私たち、あんたを殴ろうと…」
それは3人組の女の子たちも
同じだったようで。
『 だ、だって!岩ちゃんさんに助けてもらったから、殴られてないし…。
だから、もういいです!!
………仲直り、しましょう? 』
私は、尻餅を付いていた3人に
ニコッと笑って、手を差し出した。
「………あんた……」
「…ばか、じゃないの…」
『 バカでいいです!! 』
(今までの女は、)
(助けに来てくれた男子に泣きついて)
(思いっきりあたし達を悪役にして)
(…もういいって。)
(手を差し伸べてくれる子なんて--)
(いなかった、のにね。)
「………やっぱ馬鹿ね、アンタ。
……ありがと」
一人づつ立ち上がらせると、
そのあとの3人は
吹っ切れたような顔をしていた。
「…実はね、アンタを恨んでる人結構いるの」
『 え" 』
「私たちもそうだった」
「でも、もうこんなことはやめたわ!!」
"ありがとね。そして、ごめんね"
「岩泉。今度またこんなことがあったら、またアンタが助けてあげなさいよ」
「あぁ。分かってらぁ。…ウチの大事なマネージャーなんだからな」
*
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ふろーずん*イチゴ梅 - カップケーキさん» はいっ!(笑)お任せください!(*´ω`*) (2019年2月17日 14時) (レス) id: 87b7c81ea6 (このIDを非表示/違反報告)
カップケーキ(プロフ) - ふろーずん*イチゴ梅さん» 待ってます!! (2019年2月17日 14時) (レス) id: 4abc722912 (このIDを非表示/違反報告)
ふろーずん*イチゴ梅 - カップケーキさん» コメントありがとうございますっっ!!国見ちゃん天使…ほんと分かります。番外編ではもっと国見ちゃんを暴走(天使化)させようかなと思っておりますので、どうぞよろしくお願いします…!応援、とても嬉しいです!!これからもどうぞご贔屓に(笑) (2019年2月17日 14時) (レス) id: 87b7c81ea6 (このIDを非表示/違反報告)
カップケーキ(プロフ) - 面白いです! 応援しています! 国見ちゃん天使・・・しんどい。頑張ってください! (2019年2月17日 14時) (レス) id: 4abc722912 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ふろーずん*イチゴ梅 | 作者ホームページ:なし
作成日時:2019年2月16日 10時