【及川徹】顔が広いってよく言われます【国見英】

#試練 ページ16

部活にもだいぶ慣れ、

充実してきたこの頃。





"昼休み。体育館来て。
来なかったら知らないわよ"




……呼び出しを食らいました。

しかも多分女子生徒。




だって男で"わよ"なんて
オカマしかいないだろうし。





『 どうしよう… 』

「？立花さんどーしたの？」

『 あっ、いや!なんでも!! 』

「……ふーん。」





あぁ。昼休みなんて、

来なければいいのに。






*




そんな私の願いも虚しく、

時は過ぎ昼休み。




場所は___体育館裏。


だって、来なかったら何されるか…
分かったもんじゃないし。





「…来たわね。」


『 ……!! 』



そこには、3人組の化粧をした女の子達。

そしてこちらをすごく睨んできている。


…なんで??






『 あ、あのう…私、貴方たちに何かしたでしょうか …? 』




多分 私はこんなにも人に向かって

ビクビクしたことはないと思う。



ってくらい、この人たちが...怖い。






「…いいわ。それなら単刀直入に言ってあげる。」




3人の中のリーダーっぽい人が、

更にキッと睨みこう言い放った。






「____うざいのよね、あんた」




『 …えっ… 』




訳がわからなかった。

この人とは初対面なのに、
なぜ初対面の人に「うざい」と

言われたのか。





「あんたさぁ、国見くんに近付いてんじゃないわよ!!」

「あと、影山くんにも!!」

「あたしは及川さんに近付いてんのが許せない!!なにいい気になってんの!?ブスの癖に!!」



『 ……ご、ごめんなさ…… 』





き、気迫が怖い…！

なんでよ…なんでみんなと話したらダメなの!?



わけ、分かんないし…





「これからアンタが今言った3人に近付かないのであれば 許してあげるわ。」

「どーする？」




3人に近付くな、なんて…

………。





…そんなの…




『 そんなの、できません!!!! 』


「「…はぁ？？！」」




嫌だ。徹お兄ちゃんも、国見くんも、影山くんも私の大切な人たちなんだ…!!

なんでこの人たちに それを奪われなくちゃいけないの...!?





「…はぁ。アンタが救いようの無いバカだってことは分かったわ。」

「せっかく忠告してあげたのよ？それを無視したのはアンタなんだから」





「……じゃあ、覚悟なさいっっっ!!!!!!」





3人が、一斉に拳を振り上げる。

……あぁ、わたし、殴られるんだな。




*

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