【及川徹】顔が広いってよく言われます【国見英】

国見編1 ページ2

時は過ぎ、四月__。




桜の舞うこの季節、

私はバレーの強豪【北川第一】に入学した。





知り合いが居ないから、

ちょっと寂しい。









ザワザワザワ。





教室に入ると、人がいっぱい居た。

…当たり前だけれども。








ん〜…

入学式まで、まだ時間あるよね。






特にやることもないし、

バレーの雑誌でも読んでおこうっと。







ええっと… 確かこれ、忘れてたな…

あぁ、【マイナステンポ】だっけ。
そうそうそれ！それで今年の注目の選手は…




「へぇ〜。きみ、バレー好きなの？」

『 …うわっ!? 』




いま私、話しかけられた …!?


声の方を見ると、
とろんと眠そうな目をした男の子。





「俺、国見英っていうんだ〜。きみもバレーすき？」

『 う、うん。バレー部のマネージャーやろっかなって。』

「そっかぁ。俺もバレー部入るから、いっしょだね〜。やったあ」




にへへ、と笑った国見くん。

……か、可愛い…！





「席も隣みたいだし、仲良くしよ？」

『 あ、ほんとだ …!よ、よろしく! 』

「こちらこそよろしく〜」




うぅ、緊張したぁ …

何気に男の子と話すの、久しぶりで …





「…ふわぁ…ねむ…」

『 く、国見くん 眠いの？ 』

「うん..ちょっとねむい…」




あくびをしてる国見くん、かわい…。

じゃなくて!入学式遅れるよ…？




「入学式のとき、おこして…？」

『 わ、わかりました …！』

「じゃ、おやすみぃ..〜…」




って早い!

眠るの早いよ、国見くん...!



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