笑顔をみせてよハニー！【D.S】

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「ああそうですよ！彼氏いませんよ！もうここ数年！！それがなにか！大体彼氏がいるからってなんなのなんかえらいの？！」



ここまできたら、開き直る。
どーんと、な。

大体恋なんかにうつつ抜かしてる暇あったら仕事するでしょ？

そりゃね、昔むかーしの
まだカワイイOLしてた頃はね
恋愛してましたよ。大真面目にね。
何でも相手に合わせて。わがままも聞いてね。


でも女捨ててやる！って決めた頃からは
第一に仕事。余ったとこに彼氏って感じで。

どの男も別れ文句は「仕事と俺どっちが大事なんだ！」
え。仕事。
即答したよね。

揃いも揃って付き合ってた男どもが別れ際に女みたいな台詞言うもんだから
もう恋愛いいや、って。


「好きな人とか居ないんすか」

「居ない。要らない。」

「仕事があれば十分て感じ？」

「そう！それ」



それに対して
ケッて重岡くんが笑う。

ムッカー
今絶対バカにした！ぜったい！わかったもん！


馬鹿にした笑顔がまた爽やかなのが気にくわない。




「そういう重岡くんは？いるの彼女」

「居ませんよ」

「なんだ、重岡くんも居ないんじゃん。」

「先輩は彼氏いない」

「うん」

「俺も彼女いない」

「うん」

「………いない、ね？」

「うん、だから何」



うーん、て頭ポリポリかいて、

なんだかちょっと困り顔。


お、重岡くんが困ってるとこ初めて見た。
何で困ってるかは知らないけど。



「せんぱい、むずかしーな……」



ポツ、て言葉残して去ってく。

難しいな？
どういうこと？

丁度隣の席に帰ってきた桐山先輩にきいてみる。



「私って難しいですかね」

「えー？！どゆことー？！まあ、性格は難しいよね！俺1番彼女にしたくないタイプ！」

「お忙しいところすいませんでしたもう2度と桐山先輩には質問しません」



あはははごめーん、と横から聞こえたが
全力でスルー。

性格が難しい？
ああんシゲオカふざけんな！

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