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「重岡くん？」
ゆっくり振り返る。
其処にいつもの笑みは無くて、
なんだろう、
少し、怖い。
「大、丈夫？」
「何がですか」
「いや、その…体調悪いのかな、って」
「別に。普通ですけど。」
「でもほら元気ない？みたいだし」
「ああ、それはそうかも」
なんか…なんかすごく
刺々しい、っていうか………。
冷たい。んだと思う。
元気ないから？
ううん、それだけじゃない気がする。
そしたら、そこに多分なんかの処理で来たのであろう、違う課の女の子2人組が通りかかる。
若い子達。
重岡くんの同期かも。
「あ、シゲくんだ〜！久しぶりー！」
「あれお前ら何で此処いるん。遊びに来たんか！」
「やだもー違うよーー！仕事できたの！」
「そうだ、シゲくんさあ、今日お昼行こうよ」
「ええよ。行こ」
やった！って喜んでる女の子たち。
純粋に可愛い。
………ご飯、行くんだ…
今までずっと、
なんだかんだ断ってたのに。
同期の中でも、仲良いとか？
ぎゅ、って胸が痛くなる。
あと、モヤモヤモヤ。
いらいらも、ちょっと。
「土屋先輩ー、ちょっと！」
小瀧くんの声。
仕方なく、この場から離れる。
チラッて後ろ振り返ったら、
まだ喋ってて。
重岡くん、笑ってる。
…私といるときは、あんな冷たい目してたのに。
やっぱ、
あのとき間違えちゃたんだ。
ちょっとだけ、泣きたくなる。
重岡くんが、遠いよ…
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作者名：ゆい☆
| 作成日時：2014年12月15日 17時
