笑顔をみせてよハニー！【D.S】 (ページ20)

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なんかそれから、
藤井がへん。

いや、私もへん。

藤井と私が、へん。

今までみたいに話してるのに、
なんか違うの。
わかる。間の空気感が、すごくぎこちない。

こんなこと始めてで、
どうしよう、って頭いっぱいになる。

でも何かと、私と藤井は一緒になることが多くて。
次のプロジェクトも2人でやらなきゃいけないことがあるから、いい加減なんとかしなきゃって思い始めた。

ぎこちなーく、ぎこちなーく過ごして
ついに金曜がやってきた。

「せんぱい、今日ご飯行きません？」

「え？」

これからどうやって藤井を飲みに誘おうか、
どうやってこの状況打破に向けて切り出そうかと頭フル回転させつつ
打ち込み作業してたら、

不意打ちやってきた。

ああ、悪魔わすれてた！

「ご、ごめん今日は…」

「先客かー！もっとはよ言うべきやったかー！」

「まだ約束はしてないんだけどね」

「……は、い？」

ぐぐっ、て重岡くんが眉を顰める。

なにか思考を巡らせてるように目をキョロキョロさせて、
はあ、って溜息をついた。

「もしかして…藤井先輩？」

「うん。そうだよ」

「あっりえへん！はあ？！普通彼氏とるやんそこ！！金曜の夜やで？明日休み！！週に一回しか来ない貴重な時間！！！」

「だって、最近藤井との関係へんなんだもん…」

やだもん

いつも言い合いばっかだったけど
憎まれ口ばっかりだったけど
でも藤井が離れてくのは、やだよ…

このまま、へんなまま、
ぎこちないままにしときたくない。