【妖怪学園Y】泡沫少女は愛を謳う (ページ2)

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新しい学園生活　そしてトモダチページ2

ヒラヒラと辺りを舞い地面に落ちていく桜の花弁

入学式に相応しい快晴の空はどこまでも続いており、新入生の胸を高鳴らせる

そんな中、彼女＿＿＿メルは大きな門を前に
感嘆の息を漏らしていた

『うわあ、、、思ったより大きい～。流石日本一のマンモス校…だっけ?』

校舎の頂上に輝く「Y」の紋章

(いくらかかっているのかなぁ)

新しい学園生活にそれ程緊張していないらしい。呑気にそんな事を考えていていて

すると

??「なんだ?!」

ドサッ

何かが落ちる音と共に聞こえる大きな声

隣に視線を動かすと、、、何という事でしょう
玉ねぎのような特徴的な髪形をした男の子がその場にへたり込んでいるではないか

(何か怖いモノでも見たのかな…?)

メルは首を傾げながらも、自身の足元に滑り込んできた
彼の物らしきカバンを拾い上げ

『大丈夫…?これ、落としたよ』

笑みを浮かべて彼へカバンを差し出し、もう片方の手を差し伸べた

知らない人にも優しく接してしまう、其処がやはり彼女らしい

??「ありがと…っ!!!」

だが、お礼を言いかけた彼は文字通り石のようになって動かなくなり、
メルの顔を凝視している

(えめちゃくちゃカワイイ!!スタイル抜群、超絶美貌、この優しさ、、、
　僕天使にでも会っちゃった感じ?!
　青春の一ページが今捲られる!!!ってナレーションが聞こえてきそう
　まさか運命の人?それだったらすごい嬉しいんだけど!!!!)

この間約二十秒。とんだ勘違いである

『あの…』

??「はっはい!!あ、僕玉田マタロウって言います!」←

『いやそれよりカバン…埃ついちゃうよ?』

マタロウ「あ?!ありがとう…ゴザイマス…」

最初こそ首を傾げていたメルだったがすぐに気を取り直し、
掴まれた手を引っ張りマタロウを立ち上がらせカバンを渡す
ただ単にマタロウはその美貌に見惚れていただけなのだが
本人は知る由も無い

『ううん。大丈夫。よろしくねマタロウ君!』

再びニコリとほほ笑んだ彼女。その笑顔にまたマタロウが胸を射抜かれたのは
言う間でもないだろう

そして二人は共に歩き出し、校門を潜り抜けた

マタロウ「ところで…その、貴方の名前って…」

『ん?ああ、僕h((??「おっはどおおおおおーーーーん!!!!」?!』

と、会話を遮るようにして横からマタロウにぶつかって来た何者か

そのまま地面を転がるマタロウの横に居たメルも必然的に倒れこんでしまう

正にドミノ倒しさながらだ