princess of generations 7

329 ページ33

玲於 side






終わったのか、人1との時間。




手紙を見ながら一番最初に浮かんだのは、そんな気持ちだった。






悲しさを通り越して、心にぽっかり穴が空いた感じ。




居なくなって改めて、どれだけ存在が大きかったかを思い知らされる。





そのぽっかり空いて塞がる術を知らない穴を埋めたくて、手紙を取り出す。







"玲於へ




そんな顔しないで、玲於。




玲於がどんな顔してるのか、何となくわかる。これって、私も少しは玲於のこと理解できてる証拠かな？





ライブお疲れさま。全公演とっても輝いてたよ。




最初ね、玲於のダンス見たとき本当に驚いたの。




力強いクランプも凄いんだけど、ダンスしてると雰囲気が全然違うから。





悲しい曲の時には泣きそうな顔、ラブソングの時は愛おしそうな顔、楽しい曲の時には少年みたいな笑顔で表現の仕方がまるで別人。





その表現力が俳優としての演技に活きてるんだろうなって。




いつ見ても新鮮なダンスだった。






ファンのみんなも玲於のそういうところに、惹かれてるんだろうな。






でも、それとは打って変わって、GENE高の時は結構はしゃいでて、普段もメンさんにいじわるしたりで本当に子どもみたい。







でも、そのギャップが玲於のかっこよさなんだね。







だから、その少年らしさを忘れないでね。






GENERATIONSには大きな夢を抱いた少年のようにずっと青春していてほしいから。





青春の日々に私を入れてくれて、ありがとう。





みんなのその毎日がむしゃらに頑張って笑ってる姿が、私は大好き。







でも、メンさんへのいじわるはほどほどにね(笑)









玲於、いつも私を見ていてくれてありがとう。




マルチな分野で、GENERATIONSの名を広めてくれてありがとう。






色々なところで玲於の活躍してる姿を見るの、楽しみにしてます。






返事は明後日会った時にするね。長々と待たせてごめんね。






人1より"









今さら何言ってんだよ、十分俺のこと理解してたくせに。








俺らのことに一生懸命で、自分のことなんて御構い無し。








そんな人1だから、









本気で好きになった。








お前が俺らに沢山の青春くれたじゃん。






いろんな思いだってした。





手紙読んで穴が塞がるどころか、もっと開いたし。








まじで、どうしてくれんの。









人1がいない生活とかやっぱ無理なんだけど。

330→←328

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す