princess of generations 7

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涼太 side






あの泣きそうな顔見たらさ、何かあったのかなって心配するじゃん。




あの顔は俺らのライブの締めくくりに感動して泣きそうだったんじゃなくて、確実に何かがつらくて泣きそうだった。





近くでずっと見てたんだから、それくらいわかるよ。






でも、その後に俺らに会わずに帰ったって言うのは正直予想もしてなかった。







あんな表情の人1じゃなくて、笑顔の人1が見たかった。







手紙を読んだら、人1の笑顔を思い出せるんじゃないかと思って、読み始める。






"涼太くんへ




びっくりしたよね、こんな終わり方。



でも、ライブの後はちゃんとみんないつも通りにアイシングしたり、マッサージしたりケアしてもらいたかったの。





みんなは体が資本だから。




それに涼太くんは明日、朝の番組に出演でしょ？なおさら、休まないと。




打ち上げには行けないけど、みんなのライブが最後まで完走できたこと、私も本当に嬉しいよ。




ファンのみんながドームを埋め尽くして、キラキラ輝くみんなを見てる。




こんなステキな景色、一生忘れない。




涼太くんと龍くんの歌声が私は好き。




龍くんは優しさのなかに力強さがあるんだけど、涼太くんの歌声はとても繊細で澄んだように綺麗。




見た目も行動も王子様なのに、歌声まで綺麗なんて本物の王子様だね。






でも、そんな涼太くんでもなかなか思うように声が出せなくて、苦しい時もあったと思う。






でも、涼太くんの周りにはみんながいる。





後ろを振り返れば、たあくん。




前を見れば、玲於と亜嵐。




外側からは隼とメンさんが。




そして、隣には大切な相方の龍くんがいるから、いつでも安心して歌ってね。






涼太くんやみんなのこといつでも応援してるからね。









いつも私を甘えさせてくれてありがとう。






人1より"







人1らしいな。




こんな時まで、俺らの体のこと気遣ってさ。







どんだけ俺らのこと大切なの。





たしかに俺の側にはみんながいて、支えになってくれた。





でも、それは人1だって同じ。






いつも側にいてくれるだけで、心強かった。







救われてたのは、俺の方だな。









視界が滲んできたのが分かって、









でもみんなに泣きそうなのを気づかれたくないから、上を向いた。








頭の中には、俺と龍友くんが歌ってる姿をにこっと微笑みながら眺めていた人1の笑顔が浮かんだ。

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