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「 れぇん！ 」
「 この距離でようでっかい声出せんなあ 」
耳を塞いで嫌そうな顔する廉に言いたいことがある。
休日である今日
この前友達の答えを借りて印刷した答えが見つかった。
廉の部屋の机の上から。
「 おっかしいと思ってたんだよね！
ワークの中に答え挟むタイプの私が無くすなんて
絶対に、廉がご飯残すくらい絶対有り得ないの！ 」
「 独特な例え方するんやめてもらえる？ 」
「 そのくらい有り得ないのよ！
なんで持ってんの！いつのまに盗んだの！ 」
「 盗んでへんって。Aの部屋にあったから
借りるで〜って断って持ってきたつもり 」
「 その断り一切聞き覚えがないんですけど 」
「 そらそうや。A寝てたもん 」
あぐらでベッドに座っている廉は真顔で言った。
寝てる間に私の部屋に入ってきた余罪も含めて
「 私にアイス奢ってよ 」
「 …寒ない？ 」
はあ？みたいな顔して私を見る。
すぐに思いついたのがアイスだったから仕方ない。
「 勝手に入ってきたお詫びだと思って奢って 」
「 んー…肉まんとかおでんとかにしやん？ 」
「 そういう優しさどこで覚えたの 」
「 え(笑) 俺ら出会ってまだ数ヶ月やろ(笑)
昔から知ってるやつに言うセリフやでそれ(笑) 」
表情をころっと変え、歯を見せて笑いながら
「 な？あったかいもんなら奢ったる 」
とあぐらを崩して細く長い足を伸ばした。
廉がそう言うなら、と了承すれば
してやったり顔で謎のガッツポーズをして見せた。
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作者名：いと | 作成日時：2020年10月27日 17時
