私のキョウダイ2 (ページ1)

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廉と家族になって数ヶ月が経過した冬の日。

雪はまだ降っていないものの、風が異様に冷たく、

夕陽が沈むのも日に日に早くなって

暖房なしでは生きられないと感じ始めた朝。

「 A、放課後話があるんだけど」

久しぶりに話しかけてくれた海人は笑っていない。

ロボットみたいに表情を消してそう言うと

すぐに遠くの男子の元へ話しかけに行った。

授業に集中できるわけもない私は

死んだように放課後を待った。

それは長い時間で何日も経ったような感覚。

丁度隣の教室が空き教室だったので

その待ち合わせした場所で待っていると

扉が開いて海人が無表情のまま入ってきた。

久しぶりに二人きりになる気まずい雰囲気の中

話し始めたのは埃っぽい机に腰を下ろした海人だった。

「俺自然消滅は嫌なんだよね、ハッキリしてなくて」

置かれた手の辺りの埃を払いながら呟く。

「ずっと微妙な関係が続くの正直無理だから

ハッキリさせた方がいいと思うんだ」

立ち上がって制服についた埃を払うと私の目を見て

「別れよう」

不気味なほどに響く聴き慣れた海人の声に

「分かった。今までありがとう」

何の迷いも後悔もなく承諾した自分がいた。

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